少女心理を機細で詩的なタッチでとらえ、卓越した雰囲気描写を見せる異色スリラー
ストーリー:キャット・ピープルは人間と交わるとヒョウに変身し、相手を食い殺さないと人間の姿に戻れない。セルビアの先祖の血を引くファッション・デザイナーの美女イレーヌ(シモーヌ・シモン)はソファに爪を立て、鳥がおびえる。愛する夫に抱かれることができず、欲情が燃え上がると本能がうずき、男を食いちぎる!
出演:シモーヌ・シモン、ケント・スミス、ジェーン・ランドルフ、アラン・ネイピア、アレック・クレイグ、ジャック・ホルト、テレサ・ハリス
★★★★★ シルエットなのに・・・
ヒロインは本当に獣に変身するのか?作品の中では直接的な映像としては何も流れない。観ている人にわかるのは、愛する人の愛に応えられないまま、愛に破れるしかない、彼女の悲しみ、彼女の苦悩、そして絶望。要所要所に出没する獣の足跡とハイヒール、そして闇の中にゆらめく獣のシルエット・・・。最後に彼女の命が果ててもなお、謎は残る。彼女の存在について、全ては暗示のみでまるでシルエットのように描かれている。一方、彼女を取り巻く友人や恋人が陽のあたる場所にいるように見え、だからこそ彼女の哀しげな瞳が印象的である。抑えた表現、というものの威力を見せてくれる映画です。
作品の詳細
作品名:キャット・ピープル |
原作名:Cat People |
監督:ジャック・ターナー |
脚本:デウィット・ボディーン |
公開:アメリカ 1942年12月25日 |
上映時間:73分 |
制作国:アメリカ |
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