エロスとグロテスク、カタルシスと悪趣味の融合点。絢爛豪華な美術による様式美・映像美の中で、人間のどす黒いエゴや欲望が渦巻く
ストーリー:1659年、イタリアのある都市。町の大劇場で「ベイビー・オブ・マコン」と題された芝居が始まった。世の中が飢餓に苦しむ時代に、ある一人のグロテスクな妊婦が怪物を孕んでいると予言される。しかし生まれてきたのは五体満足の美しい男の赤ん坊だった。この出来事は、最悪の事態を恐れていた人々を狂喜させ、その子は奇跡の子と崇められるが・・・。
出演:ジュリア・オーモンド、 レイフ・ファインズ、フィリップ・ストーン、ジョナサン・レイシー、ドン・ヘンダーソン、セリア・グレゴリー、ジェフ・ナットール、ジェシカ・ハインズ、キャサリン・ハンター
★★★★★ 心に訴えかける問題作
映像的には美しいものがありますが、内容としては人間の欲望渦巻く非常にどす黒いものとなっています。劇中劇を観るような形になり、時折アドリブ?と思う場面がありますし、ちょっと判断が難しいところもありますが言いたいことはわかると思います。エゴなど醜く見たくないはずなのに目が離せない不思議な魅力があります。観終わった後、「果たして自分は人として正しく生きているだろうか?」と考え込んでしまいました。わりとショッキングな描写もありますが、人間がいかに愚かであるか叩きつけるような作品ですので、興味のある方は一度視聴なさってもいいのではないでしょうか。グリーナウェイ監督作品は観る度に凄いと思います。個人的には自分を見つめ直すきっかけになり、観て良かったと思っています。
作品の詳細
作品名:ベイビー・オブ・マコン |
原作名:The Baby of Mâcon |
監督:ピーター・グリーナウェイ |
脚本:ピーター・グリーナウェイ |
公開:イギリス 1993年9月17日 |
上映時間:122分 |
制作国:イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ |
Amazonで探す |
Amazonプライムで視聴する(字幕版) |
Amazonプライム30日間無料体験を試す |