危険な映像世界に、全感覚がのみ込まれる
ストーリー:元軍人のジョー(ホアキン・フェニックス)は行方不明の捜索を請け負うスペシャリスト。ある時、彼の元に舞い込んできた依頼はいつもと何かが違っていた。依頼主は州上院議員。愛用のハンマーを使い、ある組織に囚われた議員の娘・ニーナ(エカテリーナ・サムソノフ)を救い出すが、彼女はあらゆる感情が欠落しているかのように無反応なままだ。そして二人はニュースで、依頼主である父親が飛び降り自殺したことを知る・・・。
出演:ホアキン・フェニックス、エカテリーナ・サムソノフ、アレックス・マネット、ジョン・ドーマン、ジュディス・ロバーツ、ダンテ・ペレイラ=オルソン、アレッサンドロ・ニヴォラ、フランク・パンド
★★★★★ 残された飲み物
ジョーとニーナが頼んだ飲み物は一杯目は飲み干されているが、二杯目はほとんど口をつけられず残している。店員が空きグラスを下げに来ない所から二人はまだ離席しているだけか。もしくはそもそもジョーとニーナは店員やその客たちに目撃されない存在だったのかもしれない。そう思わせるラストはもうそれ以上語る必要はないだろう。
★★★★★ 考えたタイトル
まず感心したのは殺し屋のリアルさ。一匹狼の殺し屋なら静かに忍び込んで近づき、トンカチで頭一発殴れば声も挙げさせずやれる。拳銃はあくまで防備のために使用し、人目に付くことはできるだけ避ける。普段の生活は質素で心は乾いて虚無的、母親が死んでしまったら生きていく気力を失うほどこの世に未練は無い。少女誘拐犯罪を扱っていながら直接的な性的描写は皆無で、映画の趣旨は別のところにあることを示唆する。あの終わり方だと続編がありそうだ。
★★★★☆ 21世紀の『タクシー・ドライバー』
クライム・ストーリーの姿を借りて、トラウマを抱えた少年のまま大人になった主人公の、親離れを暗喩した文学作品になっている。ホアキンはこういう役が好きなんだろうなあ。
★★☆☆☆ 単調で退屈
時々織り込まれる主人公のトラウマの描写が分かりづらく、ストーリーが単調で退屈感。一応最後まで観たけど、途中離脱する人もいると思う。
作品の詳細
作品名:ビューティフル・デイ |
原作名:You Were Never Really Here |
監督:リン・ラムジー |
脚本:リン・ラムジー |
公開:フランス 2017年11月8日、日本 2018年6月1日 |
上映時間:90分 |
制作国:アメリカ、イギリス、フランス |
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