ドラマ

路上のソリスト

奏で続ければ、いつかきっと誰かに届く

LAタイムズのコラムニストが追った実在の音楽家の物語

ストーリー:LA.タイムズのコラムニスト、スティーヴ(ロバート・ダウニーJr.)は仕事に追われ、結婚生活も破綻し、自暴自棄になりそうな日々を送っていた。そんなある日、澄んだヴァイオリンの音色を耳にする。そして、スティーヴは、無心に2弦のヴァイオリンを奏でるナサニエル(ジェイミー・フォックス)と運命の出会いを果たす。こんなにも美しい音楽を奏でる音楽家が、なぜ路上で暮らしているのか? そんな彼についての記事を書くために、スティーヴは取材を重ねていく。そして、ナサニエルのその数奇な人生を発見していくことになる・・・。

出演:ジェイミー・フォックス、ロバート・ダウニーJr.、キャサリン・キーナー、トム・ホランダー、リサ・ゲイ・ハミルトン、ネルサン・エリス、レイチェル・ハリス、スティーヴン・ルート、アンジェラ・フェザーストーン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 人生において真の友情とは

理由はどうあれ心に傷を負ったソリストと新聞記者の心の触れ合いを若干クールに描いた映画。映像でメンタルの病気を表現することの難しさも感じる。心というものの儚さ、繊細さを2人の主人公のやりとりで表現していて、私は好感を持った。結末は味気ないが、大きく得るものがなくても2人がつながったという事実は重い。これが現実というものだろう。まあ、フィクションではないので、本当はドキュメンタリーで観たいとも感じた。電車で隣り合った人を無視して過ごすような現代生活の中で、少しだけ光明を感じた。

★★★★★ 「他人」が「大切な誰か」になるまで

路上のソリスト、ナサニエル。独り身のコラムニスト、スティーヴ。誰もがそうであるように、二人もまた孤独と悲しみを抱えていた。友情などとはかけ離れた出会い方をした二人が、歩み寄り、心に触れ、苦悩し、互いを受け入れる。その過程が描かれた作品。人は誰かの心を完璧に理解することはできない。一度心に負った傷を、他人が完璧に癒すことはできない。しかしそれでも、誰かの心に触れたいと願うのが人間だ。人と人が寄り添うとき、自己の内面に触れられる恐怖と、他人を受け入れることの重みに直面する。この二人は、それがいかに苦しく、困難な試練であるかを思い出させてくれる。そして、それを乗り越えることの尊さを見せてくれる。根付く傷ごと、相手の心を受け入れるという愛に、胸を打たれた。

★★★★☆ 敬意を払う

最後のシーンにあるように敬意を払って対等の存在として接するということが大事なんだと感じました。スティーブがナサニエルを助けたいという気持ちに嘘偽りはなかったと思います。しかし相手を呼び捨てにし、親が子をしつけるような態度、自分の意見が全く通らないところで物事が進んでいくことに不安を感じ爆発してしまったんだと思います。ただのヒューマン映画ではなく、人間関係の大変さや大切が詰まった映画だと思いました。

★★★☆☆ based on facts

ジェイミー・フォックスの演技が実に良い。平時は周囲の話など聞こえていないような振る舞いなのに、『引っ掛かる部分(他者にはよく分からないことが多い)』では理解し難いほどの爆発を見せるーそんな精神障害及び知的障害者の一面を、違和感なく演じられていた。障害者との付合いが身近にある者は、これと似たような関わり合いを、多かれ少なかれ持っているだろう。つまり、これからそうした職業を目指す人や、今まさに交流を持っていて行き詰まっている人に観て欲しい。そこかしこに、ヒントが散らばっている。ただ事実が基なので仕方なかろうが、映画としては、ナサニエルとロペスが感情を共有していく過程が分かる『共通体験の話』みたいなモノがあればもっと良かった。役者が頑張っている割に、ストーリーは大味だ。

作品の詳細

作品名:路上のソリスト
原作名:The Soloist
監督:ジョー・ライト
脚本:スザンナ・グラント
公開:アメリカ 2009年4月24日、日本 2009年5月30日
上映時間:117分
制作国:アメリカ
製作費:6000万ドル
興行収入:3200万ドル
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