中世ヨーロッパを舞台に、修道士とその見習いの青年が、修道士たちが連続して殺された怪事件の謎を追う
ストーリー:欧州各地で宗教裁判の嵐が吹き荒れていた1327年。ベテラン修道士ウィリアム(ショーン・コネリー)と、その見習いを務める青年修道士アドソ(クリスチャン・スレーター)は、ある重要な会議に出席するため、北イタリアにあるベネディクト修道院を訪れた。到着するなり、2人は同所の文書庫で働いていた若い修道士の不審死の原因を探るよう、修道院長に依頼される。だが2人が殺人のにおいがする事件を調べ始めた矢先、ギリシャ語の翻訳を担当していた修道士までが殺されて・・・。
出演:ショーン・コネリー、F・マーリー・エイブラハム、クリスチャン・スレーター、ロン・パールマン、フェオドール・シャリアピン・ジュニア、エリヤ・バスキン、ヴォルカー・プレクテル、ミシェル・ロンスダール、ヴァレンティナ・ヴァルガス
★★★★★ その薔薇の名前
若き日の、薔薇のように美しかった、あの娘の、その名前は…師匠と共に解決した宗教がらみの大事件よりも忘れられない名も知らぬ女性のこと。そこに生きることの本当があったのに・・・宗教は、師匠も、彼も、彼女も救えなかった。
★★★★★ ショーン・コネリーの代表作
優れた映画作品には人の魂に訴えるものがありますが、この作品もまた然りです。全編を通して中世ヨーロッパの持つ重たくて湿った空気が満ちています。その修道院の中で起きる殺人事件。これだけであればただ暗いミステリーなのかも知れませんが、ショーン・コネリーから滲み出る包容力と新人のクリスチャンスレーダーの清々しさはこの作品のスパイスとなり引き付けられます。また羊皮紙本などの小道具も時間とお金をかけて手抜きなく作られており、そういう製作者の思い入れが作品に込められているように感じました。中世ヨーロッパでは修道院が現在の図書館と大学の代わりを担っていた部分があり、北は北欧や南は北アフリカからも学びのために修道僧が集っていたそうで、それは出演者の顔ぶれからも伺い知ることができました。個人的にショーン・コネリーは好きな俳優ですが、彼の持ち味が十二分に出ている秀作だと思います。
★★★★☆ 暗黒中世の再現
中世の暗黒時代が良く現わされていました。宗教観など、我々日本人には多少わかりにくい複雑な中世の宗教問題があります。禁書を巡る殺人は、『『ダヴィンチ・コード』を思い出させるものがあります。S・コネリーの持ち味がとてもよく、お勧めです。
作品の詳細
作品名:薔薇の名前 |
原作名:Le Nom de la Rose |
監督:ジャン=ジャック・アノー |
脚本:アンドリュー・バーキン |
公開:アメリカ 1986年9月24日、日本 1987年12月11日 |
上映時間:132分 |
制作国:イタリア、フランス、西ドイツ |
製作費:1700万ドル |
興行収入:7700万ドル |
Amazonで探す |
Amazonプライムで視聴する(字幕版) |
Amazonプライム30日間無料体験を試す |