過酷な捕虜生活を仲間と支え合いながら懸命に生き延びていく捕虜たちの姿と彼らの決死の脱出劇を描いたサバイバル・アクション!
ストーリー:1965年、ベトナム戦争下。敵が潜むラオス国内への極秘爆撃任務に就いた米軍パイロット、ディーター(クリスチャン・ベール)。ところがラオス上空で撃墜され、捕らえられてしまう。捕虜収容所に連行されると、そこにはドウェイン(スティーヴ・ザーン)やジーン(ジェレミー・デイビス)ら長らく捕虜となっている仲間がいた。彼らは、このジャングルに囲まれた収容所から脱走することは不可能と半ば諦めていた。それでもディーターは脱走計画を立て始め、着々と準備に取りかかる。やがて計画を実行、看守たちを仕留め、ジャングルを彷徨いながら米軍の救出を待ち続けるディーターたち。敵や村人に追われて味方を失い、体力、気力もいよいよ限界に達しながら、何とか生き長らえるディーターだが・・・。
出演:クリスチャン・ベール、スティーヴ・ザーン、ジェレミー・デイビス、ガレン・ユエン、ザック・グルニエ、マーシャル・ベル、トビー・ハス、GQ、パット・ヒーリー、エヴァン・ジョーンズ、フランソワ・チャウ
★★★★★ いいね!クリスチャン!!
クリスチャン・ベールの大ファンで期待してみたのですが、彼の演技もさることながら、テーマに重みのある素晴らしい映画だったと思います。何で劇場公開されなかったのか不思議です。ストーリーが実話をもとに作っているということもあって、かなり痛々しいというか、それなりにショッキングな場面が多く、見ていて気分が悪くなる人もおられるかもしれませんが、この作品は近年稀にみる傑作だと感じました。やはり戦争映画というと、前戦での撃ち合いなどばかり目立つものが多いと思うのですが、戦争で一番悲惨なのはこのように捕虜収容所での捕虜達の生活などがやはりすごいと思います。そういった意味でも、このような映画は確かにショッキングな場面があり、事実として表に出したくはないものですが、戦争の真実を見るためには、このような映画は目を背けてはいけないし、避けては通れないと思います。そういった意味でもこの映画は多くの人に見てもらいたいし、この映画から学んでほしいと思いました。
★★★★☆ 国との絆を考えさせられる
ベトナム戦争序盤の頃、まだ大々的にアメリカが戦争に介入する前からベトナムにはアメリカ軍が秘密裏に関わっていた。実際には、国籍マークを消した航空機でホーチミンルート(ホーチミントレイル)を爆撃したり、CIA工作員が南ベトナム軍訓練にあたったり、暗殺をしたりと。。この映画はそのような歴史的背景がある時代について作られたものである。秘密作戦ならではの、空軍、海軍、CIAの混合部隊。おおっぴらに救助作戦をできないもどかしさ。ラストにもそれらは描かれている。全体的にアクションは皆無で平坦だが、東南アジアのジャングル(収容所での生活も含む)でのサバイバルは、雰囲気をよくつかんでいると思う。私も、タイ、ミャンマーと1ヶ月以上住んでいたことがあるが、まさにあのような感じである。食べ物も昆虫食など、おおよそ西洋文化にはないものが日常にあるのが東南アジアである。そのあたりのストレスもよく描かれている。ラストはA級の映画なみの感動シーンがあるので、ぜひご覧頂きたい。アメリカという国は、いろいろと問題もあるが、国民と国家との絆が強い国であること、そしてその理由を悟らされる。こういうことをしてくれるから、国を愛せるのだと思わされる。実際のベトナムパイロットも、救出されたときに見えたヘリの星条旗の国籍マークを見たときに、あふれるばかりの愛国心を覚えたと語っている。決して万人向けの映画ではないが、そのような感動を与えてくれる作品である。興味のある方はぜひ見て頂きたいと思う。
作品の詳細
作品名:戦場からの脱出 |
原作名:Rescue Dawn |
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク |
脚本:ヴェルナー・ヘルツォーク |
公開:アメリカ 2007年7月4日、日本 劇場未公開 |
上映時間:125分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1000万ドル |
興行収入:720万ドル |
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