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未だ多くの謎が残されている人間の“精神”という領域に果敢に挑み、その解明に生涯を捧げたジークムント・フロイトとカール・グスタフ・ユング。歴史上最も著名な、ふたりの心理学者の友情と決別の背景には、美しい患者との禁断の関係が隠されていた！

ストーリー：1904年、チューリッヒのブルクヘルツリ病院に勤める29歳の精神科医ユング(マイケル・ファスベンダー)は、精神分析学の大家フロイト(ヴィゴ・モーテンセン)が提唱する斬新なメソッド“談話療法”を、新たな患者ザビーナ(キーラ・ナイトレイ)に実践する。まもなくユングはザビーナの幼少期の記憶をたどり、彼女が抱える性的トラウマの原因を突き止めることに成功する。二人はしだいに医師と患者の一線を越えてお互いに愛情を抱き始めるが、ザビーナをめぐるユングの内なる葛藤はフロイトとの友情に亀裂を生じさせていく・・・。

出演：マイケル・ファスベンダー、キーラ・ナイトレイ、ヴィゴ・モーテンセン、ヴァンサン・カッセル、サラ・ガドン、アンドレ・ヘンニッケ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★☆　リビドー

いみじくもシュピールラインが唱える性衝動による自己破壊の理論に次第にユングが陥っていく様は面白かったです。そして奇しくも登場人物の個々のやりとりが時には伏線となって微妙な人間関係を構築していく興味深い映画でした。この分野は映画界にとっても、もっともっと深堀りが出来て広がりのある世界だと思います。

★★★★★　フロイトとユングの邂逅、蜜月、そして決裂

フロイト、ユングに興味のある人にとって面白い作品。フロイトの精神分析学や、ユングの分析心理学、二人の関係、時代背景等を少しわかっていると、よくぞ映画化したものだと感心してしまう、実際の事実がどうだったかは別にして。それはフィクションの宿命であるが。人間の心理について、あるいは心理がもたらすものについて映画化してきたクローネンバーグ監督ゆえ、相当調べ上げて映画化に取り組まれたことと思う。本作で初めて知ったが、ユングとザビーナはＳＭ関係で結ばれていたようだ。ユングは、あるいはフロイトはＳＭについてどう分析していたか、にわかに想い出せないが。フロイトとユングの邂逅、蜜月、そして決裂までを描いている。その後、ユングはスイス湖畔にこもって自らの手で自宅を建造したり曼荼羅を描きながら、フロイトとの決裂を長きにわたって癒し、さらに彼自身の心理学を展開、確立していく。

★★★★☆　楽しめました

映画館で見てとても良かったので、DVDも購入しました。マイケル・ファスベンダーが、ストイックであろうとしながらも患者のシュピールライン（キーラ・ナイトレイ）に惹かれてしまうユングの姿を好演していて、良い味を出しています。出窓のある小さな部屋、船のなか、ユングの別荘など、二人の逢瀬のシーンは倒錯的でありながら、切なく綺麗な映像で表現されています。とはいえ、くっついたり、離れたり、ちょっと昼ドラちっくで胸焼け・・・な感は否めません。そこに良いアクセントを加えているのが、ヴィゴ・モーテンセン演じるフロイトの存在です。ユングとシュピールラインのごたごたに巻き込まれたり、お金持ちのユングの言動にいらっとしたりしつつも、自らの性理論を信じて精神分析の創始者として戦うフロイトがめちゃめちゃカッコいいです。個人的にフロイトの部屋の再現度がすごくて感動しました。ロンドンのフロイト博物館にあるフロイトの部屋そっくり。後半のユングとフロイトが袂を分かつシーンも印象的です。どちらかというと、フロイトとユングの関係の変遷こそがこの映画の主題で、シュピールラインとのスキャンダラスな恋愛沙汰は触媒なのかもしれません。心理学の知識、とりわけフロイトとユングの関係に興味のある人ならば、楽しめるかと。

★★★☆☆　ある程度事前にフロイトとユングの情報を調べてから観た方が・・・

なにも考えずにみました。タイトルだけみて面白いかも・・・と。そうしたらフロイトとユングの物語と気付きました。演技も情景も素敵ですし、心地よいスピードで話は進んでいきますが・・・トークで交わされる心理学の話は、考えながらちゃんと観ないと理解が難しい点も・・・。フロイトとユングの心理学論について、事前情報を勉強していおくと、また別の見方ができるのではと思います。フロイトとユングが離れていくやりとりは、手紙がメインなので何かエピソードを盛り込んだほうが面白いのに・・・と思いました。

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