謎の少年がある家族にかけた4つの悲劇が、誰もが予想できない壮絶な“ラスト”を迎える
ストーリー:心臓外科医スティーブン(コリン・ファレル)は、美しい妻と健康な二人の子供に恵まれ郊外の豪邸に暮らしていた。スティーブンには、もう一人、気にかけている少年がいた。その少年を家に招き入れたときから、家族のなかに奇妙なことが起こり始める。子供たちは突然歩けなくなり、這って移動しなければならなくなる。そしてスティーブンはついに容赦ない究極の選択を迫られる・・・。
出演:コリン・ファレル、ニコール・キッドマン、バリー・コーガン、ラフィー・キャシディ、サニー・スリッチ、アリシア・シルヴァーストーン、ビル・キャンプ
★★★★★ 最後まで興味が尽きないサスペンスだった
とてもおもしろいサスペンス映画だった。「家族の中で、誰かひとりを殺さなければならない」という不条理な選択を強いられたら、人はどんな行動をとるのかが描かれていて、最後まで興味は尽きなかった。見せ方や音楽の使い方にも引き込まれたし。ちなみに、鑑賞者の一部には、なぜ手術で父親を失った少年が、主人公の子供たちに対してなぜあのような「黒魔術」を使えたのかを気にする方がいるかと思うが、その謎に捉われ過ぎると、この映画はわからなくなると思う。そもそも、あれが少年の仕業かどうかもわからないのだ。そう思う理由のひとつは、最後まで母親にあの症状が出なかった点にある。
★★★★☆ 子供がやたらに美形過ぎる
2017年制作のイギリス・アイルランドのサイコホラー映画。監督は『籠の中の乙女』で第62回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリを受賞したヨルゴス・ランティモスです。『ザ・ガーディアン』紙にて「この世代のギリシャの映画監督のなかで最も才能のある人物」と評されています。本来映画にテーマ性を見出す事を求めがちですが本作は監督の独自性と撮り方を観る事になると思います。終始ズームイン・ズームアウトで構成し名状ならざる視点により心の機微を表現しています。また名監督が多用したトラッキング・ショットを引用し不安感を煽る効果をあげていました。またキャストで一番気になるのはやはりマーティン を演じたバリー・コーガンでしょう。まさに最も忌むべき不条理なサイコホラー映画に相応しい名演技でした。
★★★☆☆ 作品の雰囲気は上質だが説明不足でスッキリしない
作品の雰囲気は上質である。子供達が突然歩けなくなるといった奇妙な出来事や、不気味で話が通じないヤバイ奴であるマーティンが魅力的である。ネガティブな事態に伴う不安を煽るようなBGMやSEも素晴らしい。この先どうなるんだろうと、最後まで飽きずに鑑賞することができた。しかしながら、他の方のレビューでも色々と指摘されている通り、あまりにも説明不足でスッキリしない。飽きずに最後まで鑑賞することはできたが「え?これで終わり?まぁそれなりに面白かったけど・・・」という感想を抱いた。父親の選択(と言えるのかあれは?)に至るまでの過程で、父親や妻や子供達が取った様々な行動は(違和感を感じながらも)興味深く楽しめたので、もう少し説明があって全体的な納得感が得られれば名作として評価できたかもしれない。惜しい作品だと思った。
作品の詳細
作品名:聖なる鹿殺し/キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア |
原作名:The Killing of a Sacred Deer |
監督:ヨルゴス・ランティモス |
脚本:ヨルゴス・ランティモス |
公開:アメリカ 2017年10月20日、日本 2018年3月3日 |
上映時間:121分 |
制作国:アイルランド、イギリス |
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