ドラマ

レイルウェイ 運命の旅路

人は憎しみを断ち切れる。魂を根底から揺さぶる、奇跡の実話

第二次世界大戦中、南洋で英軍捕虜ローマクスが体験した衝撃的な拷問は戦後も長く深いトラウマを残した。癒えぬ傷を抱えたまま30年が経ち、ある日戦友のフィンレイから当時自分を拷問した日本兵が生きていることを知らされたローマクスは再び単身タイに渡り、その男と対面を果たす。激しい憎しみの先にいったい何が待ち受けるのか?

1995年度「エスクァイア」誌にてノンフィクション大賞を受賞したエリック・ローマクスの自叙伝「The Railway Man」。第二次世界大戦下の捕虜として鉄道建設作業に狩り出された英国人将校エリックが綴った戦争体験と、その後の驚くべき人生を描いている。それが実話であるという事実と共に、魂を根底から揺さぶる感動のヒューマン・スト—リー。

ストーリー:鉄道好きな初老の男性エリック・ローマクス(コリン・ファース)は列車で美しい女性パトリシア(ニコール・キッドマン)と相席となり、一目で恋をする。彼女の方もまた、エリックに心惹かれる。間もなく2人の愛は深まり結婚式を挙げる。しかし幸せな日々は長くは続かなかった。エリックは若い頃に第二次世界大戦に従軍していた際の、過酷な戦争体験で負った心の傷に苛まれていたのだ。そんな夫をパトリシアは何とか救いたいという一心で、エリックの退役軍人会の仲間フィンレイを訪ねて救いを求める。だが、フィンレイもまた戦争のトラウマから立ち直っておらず、同じ苦しみを抱えていた。そんな中、彼らの悪夢のような体験に深く関わる、日本人通訳だった永瀬が、今も生きていることを新聞記事により知る。

出演:コリン・ファース、ニコール・キッドマン、ジェレミー・アーヴァイン、ステラン・スカルスガルド、サム・リード、真田広之、石田淡朗、泉原豊

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ すばらしい映画です。

戦争の悲惨さをよく伝えたすばらしい映画です。ストーリーも見事な力作です。舞台の風景も美しく撮影されて、訪問したくなります。役者もうまくマッチして、好演しています。ただ個人的に、真田広之だけは、この役になって欲しくなかったです。皆様にお薦めの映画です。

★★★★★ 戦争に参加した人は勝っても負けても心に深い傷を負う

戦争の意味をここまで掘り下げた作品は少ないと推察します。人と人が殺し合う世界では、終戦後でも恨みが消えなくても何の不思議もないと思います。ただ、一兵卒に戦争犯罪人と言われてもどう受け止めればよいのか分からないのではないでしょうか。軍隊は命令が絶対ですので、自分では納得できなくても、言われた通りにしなければならないのです。自分の意見が通らない一兵卒同士では、お互いの苦労をねぎらい、終戦後にやがては許し合うことになるのではないかと思います。ラストで日本人の元軍人が元捕虜に対して頭を下げて謝っていたシーンは観ていてかなり抵抗がありました。星5つと星3つに評価が分かれたのも、このあたりの日本人としての感じ方ではないでしょうか。

★★★★★ 映像の優雅さと戦争の残酷さ

戦争で心に深い傷を負った退役軍人と美しい女性の恋の物語。しかし、この作品は決して恋物語で終わる訳ではない。戦争中に身体的、精神的に虐待された日本人に対する筆舌に尽くしがたい怒りと復讐心、戦争だから仕方がなかったという理性、それらが絡みあい、自分と向き合い、自分を、そして敵を許す過程が描かれている。作品中に登場する日本軍が外国で行ってきた残虐行為もあって、同じ日本人としても感じるものが大きかったような気がする。コリン・ファースの演技はすばらしく、ニコール・キッドマンも美しい。真田広之もファースやキッドマンに応えるように見事な演技で退役日本軍人を演じている。決して明るい物語ではないけれど、戦争の恐ろしさに反して映像は美しく優雅。たとえこの作品を観る者が、人生につまづき、苦しんでいたとしても、この作品の登場人物よりもひどいことはないと思わざるをえない。人の苦難を知り、いくばくか心が軽くなったと気づく自分に驚いた。実話ということで、最後にファースと真田が演じた人物の写真が出てくる。悲惨なことしかないはずの戦争が産んだ、小さな光だと感じた。

★★★☆☆ 戦争に駆り出された元軍人の悲惨な体験を元に描かれた作品

戦争は勝者、敗者どちらからみても悲惨だ。かつて、タイのクワイア川でのイギリス兵捕虜による鉄道工事は「戦場に架ける橋」という映画で取り上げられていた。その映画では捕虜が勇ましく描かれ、クワイアーマーチという名曲も生まれた。戦後は勇ましい戦争映画が流行っていたのだ、だが事実は悲惨だ。ビルマ戦線では日本兵の多くが(80%以上)が命を落としている。餓死が多かった。したがって、捕虜に与える食料も最小限であった。シベリアに連行された日本人も同様の目にあっている。戦争は悲惨だ。この映画は参戦した当事者の視線で描かれた戦争映画である。戦争を体験した人々は多くを語らない。生き延びた兵士は後年巡礼におもむく。きれいごとではい。双方が犠牲者であることを描いているのだ。

作品の詳細

作品名:レイルウェイ 運命の旅路
原作名:The Railway Man
監督:ジョナサン・テプリツキー
脚本:フランク・コットレル・ボイス
原作:エリック・ローマクス『泰緬鉄道 癒される時を求めて』
公開:オーストラリア 2013年12月26日、日本 2014年4月19日
上映時間:116分
制作国:オーストラリア、イギリス
製作費:1800万ドル
興行収入:2200万ドル
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