ドラマ

白いカラス

ある男女の人生を通して人種差別の複雑さを提起する人間ドラマ

ストーリー:人種を偽るのと引き換えに、大学教授として権威ある地位を手に入れたコールマン・シルク(アンソニー・ホプキンス)。だが、些細な事件をきっかけに職と妻を失った彼は、怒りと喪失の日々のなかで、幸運に見放されたとしかいいようのない女性フォーニア(ニコール・キッドマン)と出会う。周囲の警告をよそに、フォーニアとの関係にのめり込んでいくコールマン。そこに魂の救いを見出したとき、彼は50年間隠し通した秘密をはじめて他人に打ち明ける・・・。

出演:アンソニー・ホプキンス、ニコール・キッドマン、ゲイリー・シニーズ、エド・ハリス、ウェントワース・ミラー、ジャシンダ・バレット、アンナ・ディーヴァー・スミス、ハリー・レニックス、クラーク・グレッグ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ニコールが美しい

私はこの映画で、初めてニコールが美しいと思った。特に教授を裸で待つシーンが印象的だった。白いカラスとはうまい題名だなと感心。黒いカラスの中では、美しい白も差別の対象になってしまう。白人からも、黒人からも迫害される辛い立場の教授の孤独と、女性の孤独は、せつない結末を迎えるが、全体としては静かでいい映画だと思う。もっと評価されてもいい作品だと思う。

★★★★★ 人生を振り返る、上質の時間が欲しいかたにおすすめ。

主人公コールマンは、1940 年代の黒人差別が色濃く残っていた時代に職や恋人を手に入れるため、黒人であることを隠し、親兄妹を捨てた。半世紀後、彼は古典文学教授、学部長の職位にあったが、学部内の陰謀によりその職位を追われることになる。唯一助かる道は、自分は黒人であることを話すことだったが、自分は何者であるかを長年隠して生きてきたコールマンには、それができない。このコールマンの生き方をシンボル化しているのが野鳥保護センターで飼われている、鳴き声を失ってしまったカラス。コールマンの恋人、フォーニアが可愛がっていたカラスで、しばらくセンターを訪問しなかったフォーニアの後を追って籠の外に出るが、他の鳥に襲われる。鳴けない、声を出せないために、愛する人の後を追えないカラス。コールマンの友達で過去を捨て森に隠れ住んでいる作家は、コールマンの人生をtricky life and bitter downfallと表現する。自分の声で人生を形成する勇気を持ち合わせず転落の道を歩んだコールマンは責められるべきか、彼の人生を複雑にした社会背景を悔やむべきか、それとも両方が相俟った結果の悲劇なのか。重いテーマだが、ストーリーは比較的静かに進んでいく。ダンス、ミュージック、色彩がシーンに個性を持たせる大切な要素として用いられている。自分の声で生き方を表現することを抑制された経験は、生きる時代や場所にかかわらず、多くの人にあることなのかもしれない。その経験とその経験がそれ以後の人生に与えた影響を内省する、上質の時間が欲しいかたに、ぜひご覧いただきたい。

★★★★☆ 人種問題がテーマではない

表面的にはそちらに眼がいきがちなのですが、人種問題はあくまでプロットの一部です。ここで語られるのは、「告白」「贖い」に人間がどう向き合うか、あるいは向き合わないか、というもっと広いテーマ。冒頭からしつこいほどラジオやテレビから流されるクリントン前大統領の醜聞から、ラスト近くでのある人物の妹の台詞をつなぐだけでもそれはわかりやすいでしょう。そういった、深く、しかし国境にかかわりなく人間誰しもに当てはまるテーマですので、その答えをおしつけてはいませんし、主役陣への観客側からの感情移入もあえて拒絶しているような描き方だとすら感じます。アクの強い俳優が揃うだけに、やや個人的好き嫌いが先にくるかもしれませんが、やはり巧いというほかありません。あと、いいかげん宣伝文句に「感動の」とつけときゃいい、みたいなのはやめて欲しいです。真に心に染みる映画はたいていスパッと割り切れない苦さをのこすものとは思いませんか?この作品のように・・・。

★★★☆☆ ビッグネームが揃うと・・・。

冒頭から結末がぼんやりと予想出来るタイプの映画ですが、「白人を演じつづけるに至る過程」を過去を絡めて上手に演出している為飽きる事無く最後まで見られました。白人、アフリカ系、ユダヤ人・・・等など日本に暮らす日本人として意識した事の無い人種問題について考えさせられる面も強いです。映像もとても綺麗。哀しみを含んだ作品は本当にどれも映像が綺麗だと思うのですが問題が一部暴力的である割に、静寂に包まれた美しさです。かえってそのギャップが面白いと個人的には感じました。ニコール・キッドマン、アンソニー・ホプキンス、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズこれだけのビックネームが揃うと流石に危な気なく演技も素晴らしい!特に目立ち過ぎるでも無く、引き過ぎるでもなくしっかりと個性をはっきする名脇役ゲイリー・シニーズが特によかったです。只、これだけ出来る人達が揃ってしまうと見ていてくどく感じる場面も多々ありました。素晴らしい演技力を持つ人達だからこそ完璧に噛み合っていないと100%以上のものは出来ないのでしょうか。でもこれって少し贅沢な映画の見方かもしれないなあ・・・とも思います。気持ちとしては★3つ半です。

作品の詳細

作品名:白いカラス
原作名:The Human Stain
監督:ロバート・ベントン
脚本:ニコラス・メイヤー
原作:フィリップ・ロス『ヒューマン・ステイン』
公開:アメリカ 2003年10月31日、日本 2004年6月19日
上映時間:106分
制作国:アメリカ、ドイツ、フランス
製作費:3000万ドル
興行収入:2400万ドル
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