コメディー

I love ペッカー

ハイ、チーズ! この一枚で僕は天才? あなたは変人?

ストーリー:ボルチモアに住む写真好きの青年ペッカー(エドワード・ファーロング)は、日々 “ちょっとおかしなショット”を撮影することがささやかな幸せ。ところがある日、彼が撮影したピンボケで露出過多の写真が突如ニューヨークのアート界で脚光を浴びてしまう! 彼の写真についた値段はなんと1枚1,300ドルと高騰し、ペッカーの名声もたちまち高まるかに思われた。しかし、その写真がボルチモア中にとんでもない大騒動を引き起こしてしまう。困り果てたペッカーだったが、妙案を思いつき・・・。

出演:エドワード・ファーロング、クリスティーナ・リッチ、マーク・ジョイ、メアリー・ケイ・プレイス、マーサ・プリンプトン、ブレンダン・セクストン3世、リリ・テイラー、ベス・アームストロング、パトリシア・ハースト

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 人生も世の中も問題だらけ

私の好きなジョン・ウォーターズ監督の映画の三本指に入る作品です。出世作の『ピンク・フラミンゴ』から続く「頭おかしくてもいいじゃん。楽しく生きようぜ」という彼の普遍的なテーマ(ただし本当に初期の『モンド・トラッショ』などには明るさがない。人生に絶望していたことと思われる)。その彼がある意味でひとつの究極点に達したのがこの映画です。登場人物たちはみんな問題だらけ。もう精神科に行ったほうがいいんじゃないかという人たちばっかり。しかしそこはウォーターズです。「人生も世の中も問題だらけだけど楽しくみんなで生きようよ」と言いたいことがひしひしと伝わってきます。ありとあらゆるマイノリティの人間たちがノリノリの音楽で踊りまくるラストの大団円は涙すら浮かびます。だってあのジョン・ウォーターズが台詞で「皮肉はおしまい!」なんて言うんですよ。これを涙なくして見ることなんてできないです。ジョン・ウォーターズ自身、アウトサイダーのための映画を作っているとこのDVDのインタビューで答えていますが、結局ウォーターズの映画のいちばんの魅力はそこだと思います。ウォーターズは天才だなんて軽い言葉で片付けられますが、マイノリティの人間への優しさ(彼自身もゲイだし)。これが彼の映画のすべてなんじゃないでしょうか。

作品の詳細

作品名:I love ペッカー
原作名:Pecker
監督:ジョン・ウォーターズ
脚本:ジョン・ウォーターズ
公開:アメリカ 1998年9月16日、日本 1999年10月30日
上映時間:87分
制作国:アメリカ
製作費:600万ドル
興行収入:230万ドル
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