1945年ベルリン。戦争の終わりは、事件の始まりだった
ストーリー:第2次世界大戦直後の荒廃したベルリンに到着したアメリカの従軍記者ジェイク・ガイスマー(ジョージ・クルーニー)は、戦争の余波に紛れて自らの過去を捨て去ろうとしている、かつての恋人レーナ・ブラント(ケイト・ブランシェット)と再会する。偶然とは思えない再会に興味をそそられたジェイクは、絶望的なベルリンからの脱出を望むレーナが隠している秘密を暴き出そうとする。 一方、アメリカ軍の兵士でジェイクの運転手を負かされたタリー(トビー・マグワイア)は闇市場に通じるコネクションを持っていた。それは、レーナがベルリンから逃れる手段にもなり得るが、彼らをさらに深い闇へと導くことにもつながるのだった・・・。
出演ジョージ・クルーニー、ケイト・ブランシェット、トビー・マグワイア、ボー・ブリッジス、トニー・カラン、リーランド・オーサー、ジャック・トンプソン、ラヴィル・イシアノフ、ロビン・ワイガート
★★★☆☆ 何故、ジョゼフ・キャノンの原作が必要だったのだろうか?
映画は別物。キャラクターもストーリも違う。原作の評判が良かったので、其の映像化なのかと思ったら大間違いだった。特に、主人公ジェイクの恋人レーナ。原作に出てくる他のキャラクターまで演じさせ、全く別のキャラクターになってしまっている。(しかし、其処に「ベルリン終戦日記」に描かれた様な、其の当時のドイツの女性の姿を見る事は出来る。)多彩な脇役陣の人間模様、戦争終結直前直後の様々な悲劇、これらが渾然一体となる事によって、この小説がより魅力的なものに仕立て上げられているにも拘らず、映画はそれらを殆ど切り捨てて、新たな「カサブランカ」を作る為に、使えそうなエピソードを断片的に拾い上げ再構築してしまった。当然、其処には原作の魅力は失われてしまっているであろう事は、想像するに難くはないだろう。原作を忠実に映像化した物が、全て面白い作品になるわけではないし、映像化出来ない、あるいは、しない方が良いシーンもある事は判るが、原作もキャスティングも良かったのに、とても残念だ。だが、製作サイドからすると、ジョゼフ・キャノンの原作が、新たな「カサブランカ」のイメージ通りだったと言う事かも知れない。見所は、モノクロームの美しい映像と、音楽。そして、キャラクター達の話す言語。
★★☆☆☆ 映画作りは難しい
ソダーバーグ監督、ケート ブランシェット、ジョージ クルーニーで、期待していましたが、空回りの作品でした。カサブランカや第三の男には遠く及びません。却って昔の両作品がいかに素晴らしいものであったか再認識させてくれただけです。激動の時代、激動の地を舞台にした、面白い作品にできるチャンスだったのに、残念。目立っていたのはトビー マグワイアぐらいかな。彼の中の演技者としての能力、見直しました。
作品の詳細
作品名:さらば、ベルリン |
原作名:The Good German |
監督:スティーヴン・ソダーバーグ |
脚本:ポール・アタナシオ |
公開:アメリカ 2006年12月15日、日本 2007年9月22日 |
上映時間:108分 |
制作国:アメリカ |
製作費:3200万ドル |
興行収入:600万ドル |
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