魅了され、狂わされ、果てしなく堕ちる
カンヌ国際映画祭公式上映で途中退出者続出!!映画史に刻まれる、賛否両論の衝撃作
ストーリー:1970年代の米ワシントン州。建築家になる夢を持つハンサムな独身の技師ジャックはあるきっかけからアートを創作するかのように殺人に没頭する・・・。彼の5つのエピソードを通じて明かされる、“ジャックの家”を建てるまでのシリアルキラー12年間の軌跡。
出演:マット・ディロン、ブルーノ・ガンツ、ユマ・サーマン、シオバン・ファロン、ソフィー・グローベール、ライリー・キーオ、ジェレミー・デイビス、エドワード・スペリーアス
★★★★★ 途中退場者続出
今年一番衝撃的な映画でした。ジェイソンみたいのが出てきて血がドバーって映画じゃないです。魅力的にも見える殺人鬼の動機と方法と行く末。劇場で2回見ましたが、2回とも途中で出ていくお客さんがいました。ご覧になる方は覚悟をして観てください。
★★★★★ 色々な意味で怖さがある映画
かなりひどい、過激描写を想像してましたがそこまで痛々しいものではなかった。想像と違うないようでしたが、殺人描写は納得の怖さでした。残念な箇所と言えばラストに向けてちょっと盛り上がりに欠けたかな。でもいい緊張感をもって鑑賞出来ました。
★★★★★ 人間の本質をついている素晴らしい作品
映画館で観たものは完全ノーカット版でしたので、こちらは恐らくカット版だと思います。私が好きな場面が端折られていて残念でしたが、ノーカット版は日本のみの公開でしたのでしょうがないかなと思いました。カット版でもストーリーは変わらないのでご安心を。内容は素晴らしいです。シリアルキラーものは沢山ありますが、全面的にシリアルキラーの視点での描き方はあまりないので貴重です。主人公ジャックの考えは一見、普通の人には分かりにくいように思えても、何処となく共感してしまう部分もあり、人間とは何かをトリアー監督の手法で巧みに、そして豪華に表現されています。相変わらずタブーに斬り込むのも最高です。全くトリアー監督作品に興味がない方でも楽しめると思います。カンヌで退場者が続出したそうですが、恐らくここかなという場面も全てジャックを描く上で必要なので問題ないです。グロさもさほどないですが、そもそも殺害シーンが嫌いな方はやめた方が良いです。カンヌで最後まで残った方がスタンディングオペーションした意味が分かります。最後は色々想像でき余韻も楽しめる良作品です。
★★★★☆ 意外にまじめな映画だった
胸糞映画とか言われていて、でも見たら真面目な映画だったので驚いた。殺人が芸術なのかはわからないが、映画も文学も殺人を描いているといえばそうだし、観客も読者も人を殺したり殺されたりするのを見て人間の本質を考えたり感じたりしているのも確かで、若い女性のヌード写真を撮るのは芸術で、女性の死体を芸術的に撮影するのは犯罪というのは確かに変な気もする。たぶん戦争で60人ぐらい人を殺した人はすごい数いて、命令されて人を殺していない芸術だと思って人を殺している主人公を悪魔のような奴だと単純に決めつけるのは難しい。というか一番最初の殺人に至った、あの女の人がもう少しいい人だったら、シリアルキラーにならずにジャックは本当に芸術や哲学の道を究めたかもしれない。ジャックが最終的に作った家は最悪なものかもしれないが、芸術家が道を究めて作り上げた最高傑作と工程は同じだと思う。考えようによっては間違ったキリストといえなくもなく、人を救済せずに人を殺して楽園に近づこうとした堕ちた聖職者といったら怒られるかもしれないが、だけどこの映画の主人公は楽しそうには見えなくて、自分の強迫神経症を治療していたとも言えて、すごく真面目に暴力について考えた映画だとは思う。
作品の詳細
作品名:ハウス・ジャック・ビルト |
原作名:The House That Jack Built |
監督:ラース・フォン・トリアー |
脚本:ラース・フォン・トリアー |
公開:デンマーク 2018年11月29日、日本 2019年6月14日 |
上映時間:155分 |
制作国:デンマーク、フランス、ドイツ、スウェーデン |
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