ドラマ

ブラウン・バニー

ヴィンセント・ギャロ監督・主演の静かな悲しみと激しい愛の情熱に彩られたアメリカ大陸横断ロードムービー、その美しい映像と衝撃的かつ官能的なシーンで2003年カンヌ国際映画祭他、各国映画祭で話題に。R-15作品。

ストーリー:バイクレーサーとして全米を転戦するバドが、別れた恋人デイジーへの想いを胸に東海岸からカリフォルニアへ向かう。旅の途中、彼は何人もの女性と出会うが、そのたびに頭をよぎるのはデイジーの面影。カリフォルニアに着いたバドは、かつて彼女と暮らした家に置き手紙を残すのだが・・・。

出演:ヴィンセント・ギャロ、クロエ・セヴィニー、シェリル・ティーグス

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 空想のようで超リアルな現実

自分はとても孤独だと感じる時がある。自分の愛の表現は滑稽で複雑でいったい何を求めているのかわからなくなり自己嫌悪に落ちて心の闇の中へ沈んで行きそうになる。忘れられない恋がドライブする主人公の視点の先と重なり合った。現実と過去を心がさまよい歩いている。かつてこんなに私の魂の奥深い部分が反応(リンク)したことがあっただろうか?妄想、空想、いや生きて行く中では超リアルな現実。そこをあえて映像で表現したことに感動した。ある程度人生を経験した人じゃないとわけわかんないと思うかもしれないけど、生きるということを教えてもらった。と同時にギャロの感性に共感できた私は慰められた。

★★★★★ LOST HIGHWAY

旅はいつでも何かの幻影を求めている。それが過去に由来することは誰にも明白な事実である。男がただ一人でオートバイを駆る時、男はハイウェイなど見てはいない。その時空が晴れていようが曇っていようが男が見ているのは何時かのあの空でしかない。だから男はあの時に戻れはしない事を知りながら同じ道を辿り走りたいのである。男はきっつとこの同じ道を違うバイクで何度も何度も往復するのだろう、それが男の郷愁というセンチメンタルに由来するものだとしても男であるなんぴとたりともこの男を非難などできないのだ。

★★★★★ 革新的

個々人がデジカメで映画を簡単に撮れるようになった時代に、こんな映画もありだよ、というような新しい映画。 主人公のギャロのロードトリップを淡々と追っていくだけ、と言ってしまえばそれだけ。だけど、時間がゆらゆらとしっかり流れている感じがあって、見ごたえがある。マラソンを見ている感覚に近い。特徴的なのは、車窓から外の景色が写っていることがほとんどで、ドライバーのギャロの姿等あまり出ないところ。車内のカメラから撮っているのか、がたがたと揺れるその映像は、ぼーっとしているとふっと消えてしまいそうで、どこかノスタルジックで、好きだった。ギャロは光の使い方が上手だと思う。R15になっているだけあって、最後のシーンは少しバイオレントだけれど、マラソンを見ているような感じで、特別な現実感のある作品だったので、「確かに現実にこういうこともあるから、そっちにも目を向けないといけないよね。」という感じで受け入れられた。最後のクレジットは、結構笑えました。ギャロ本人は大真面目だったろうけれど。

★★★★☆ 印象には必ず残る作品

僕は好きですね。バッファローより面白いとは絶対に言えないですけど、最後の強烈なシーンが無かったとすると、けっこう完成度も芸術性も高い良作なんだと思います。最後のシーンは主人公の孤独の表れの映像表現かとは思いますが、やはりちょっと強烈すぎて、映画全体を持って行ってしまいますもんね。ロードムービーとしても、美しい。脚本や映像が面白いとかいう映画ではなく、ギャロが観たかった映像を、僕らも観る、そういう映画かなと。

★★★★☆  独特のアプローチ

観ている内にダラけてくるんですが しばらくすればまた観たくなる。不思議な魅力があります。強烈なリアリティを、ゆったりとした独特の雰囲気が包み込み、緩和します。レイプや性交のシーンが、イヤらしさでなく、少しだけ崇高な感情に変換されるのには、主人公の葛藤が描かれているからでしょう。この点のみをとってみても、これは良い映画なんだと思えます。人間の深い部分を描くにおいて、観念的なアプローチでもって成功させている物語というもんは、おそらく多くはありません。切ない感情で胸がいっぱいになります。それでいて同時にポジティブな感情が沸き上がってくるのには、ただ暗い自分に浸るのではなく、脱出するまでの過程の自分を描いているからです。ここに共感します。悲劇ではありません。

★★★☆☆ ・・・

ヴィンセント・ギャロの出演作品はほとんど観ていますが、この作品は『バッファロー66』に一番近いです。彼が監督と主演をこなし、思い通りの作品をつくるとやはり、あんなかんじになるんですね。ナルシズムのかたまりで子供のようなところがあり、女性になぜか愛される。そんな人間を演じています。立ちション、シャワー、パンツ姿、食卓でのシーンなどバッファローにも出てきて、なんなんだよ?ってなものがまた出てくるので、これが彼のこだわりなんだな。って
思いました。それにしてもあれだけ自分勝手なものをつくってしまえる感性はすごいのかなんなのかわからないですけど
アーティスティックだなと思いました。ラストは衝撃と書いてあったのですが、『チョコレート』もすごかったし、そこまでびっくりはしないだろうと思っていましたが、やられました。そうくるとは・・・。ギャロのやることはぶっとんでいます。思わず「AVじゃんか・・」と思ってしまいました。淡々とした世界観は好きですが、あんなに女に好かれる男はいないだろって気持ちをずっと感じてしまいました。

★☆☆☆☆ 映画とは何ぞや

とある監督さんがこう語っていました。「映画とは、その監督のノスタルジィをつめこむものではない」これはノスタルジィではないとしても、全編にけだるさというか、表現できない何とも言えない退屈さが漂っています。こういうものはなかなか作れません。これが作れるから天才とか鬼才とかいうものではなく、こういう現実にありそうなものを切り取って作品にしてどうなるの?という感想しか持てませんでした。なぜならば、事実は小説より奇なりですし、起承転結も何もないフィルムを垂れ流しにしてるようにしか見えなかった。苦悩・愛憎・彷徨。そんなものは誰でも持っています。この主人公さんはメンタルが弱すぎるなと感じました。よくそれでレーサーやってるな、と。世のレーサーたちに失礼かもしれません。おそらく、どの世界に行ってもこういう人は一流にはなれず、独特の世界観を芸術と称して生きていき、一人で酔いしれて死んでいくのでしょう。「理解できないものが芸術」という概念は、実はナンセンスなのです。カンタンなことを難しく見せるのが二流、すごく大変なことをいともカンタンにできているように見せるのが一流なのですから。こういったネガティヴな作品にふれて全く共感できなかったことで、実は自分はポジティヴだったんだ、ということが再発見できてよかったです。賛否両論ある作品と書かれていたりしますが、そもそも「作品」と呼ぶレベルに達していないと思います。撮影したいから映画を撮るのか、映画をつくりたいから撮影するのか。映画って何なんでしょうね。

作品の詳細

作品名:ブラウン・バニー
原作名:The Brown Bunny
監督:ヴィンセント・ギャロ
脚本:ヴィンセント・ギャロ
公開:アメリカ 2004年8月27日、日本 2003年11月22日
上映時間:93分
制作国:アメリカ
興行収入:40万ドル
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