最も犯罪が多発した1981年のニューヨークを舞台に、男と女、ギャングと政府、オイルビジネスを巡りそれぞれの思惑が交差する、ハードボイルドドラマ
ストーリー:1981年、ニューヨーク。犯罪と暴力が氾濫するこの年に生き馬の目を抜くオイル業界で、クリーンなビジネスを信条にオイルカンパニーを築きあげた移民のアベル(オスカー・アイザック)とその妻アンナ(ジェシカ・チャステイン)。事業拡大のための土地購入の頭金として全財産を投入した直後、彼の成功を阻止しようとする何者かの手によって、積荷のオイルの強奪、脱税の嫌疑、家族への脅威・・・次々にトラブルがのしかかる。悪い噂は一気に広まり、ついに銀行から融資を断られ、信頼していた妻との間にも亀裂が。刻一刻と破産が迫るなか、孤立無援のアベルはトラブル解決のために奔走する。期限はわずか30日・・・。
出演:オスカー・アイザック、ジェシカ・チャステイン、アレッサンドロ・ニヴォラ、デヴィッド・オイェロウォ、アルバート・ブルックス 、カタリーナ・サンディノ・モレノ、アシュレー・ウィリアムズ、エリス・ガベル、クリストファー・アボット
★★★★★ キャスティングが素晴らしい
ここまで、真面目で淡々としたストーリーなのに、退屈に思わず観れたのは、主演男優、主演女優の力量だと思います。特にジェシカ・チャスティンの滑舌が良く、素晴らしい演技力です。同じアメリカン・ドリームでも、『ロッキー』とかと一味違う、飾らない良さがあります。この頃の時代はまだまだ、危険な地域があり、地下鉄に乗るのも怖かった時代。今のNYはかなり治安が良くなりました。
★★★★★ 腐った世界
非暴力(銃使用への抵抗)と法の順守という2本の柱を貫いて主人公が正当に勝ち取ろうとしたビジネスの先にあったのは・・・、成功、政治力、そして公権力との相互扶助的なパワーバランスが立ち現われるラスト、さらにそれだけでは片付かない仲間の死という犠牲、いけにえの存在。アメリカという世界を語らずして語る皮肉に満ちた映像が素敵です。オマケですが本作主人公役のオスカー・アイザック、「HERO 野望の代償」でも主演を張っていますがこちらの社会派ドラマも超々オススメです。
★★★★☆ リアリズムが心地いい
これはたいへん見応えのある映画だった。犯罪の多かったNYを舞台に、堅実な経営者が法令を遵守しながら会社を拡大することが、いかに難しいかが描かれていて、最後まで興味は尽きなかった。リアリズムが心地よく、銃撃戦のシーンなども、必要以上に派手に描かれていない点に好感を持った。ちょっと惜しいと思ったのは、ラストシーンである。そこまで無理にドラマを作ってこなかった分だけ、あの男の登場が作為的に感じられてしまった。しかしそれを差し引いても、満足度は高い。
作品の詳細
作品名:アメリカン・ドリーマー 理想の代償 |
原作名:A Most Violent Year |
監督:J・C・チャンダー |
脚本:J・C・チャンダー |
公開:アメリカ 2015年1月30日、日本 2015年10月1日 |
上映時間:125分 |
制作国:アメリカ |
製作費:2000万ドル |
興行収入:1200万ドル |
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