ドラマ

死刑執行人もまた死す

名匠フリッツ・ラングが贈る傑作レジスタンス・サスペンス!

ストーリー:第2次世界大戦中のドイツ軍占領下のチェコ、プラハでナチスの地区司令官が暗殺された。犯人であるレジスタンスの医師フランツ(ブライアン・ドンレヴィ)はマーシャ(アンナ・リー)一家のアパートに身を隠すが、ナチスは市民を無差別に逮捕・連行していき・・・。

出演:ブライアン・ドンレヴィ、ウォルター・ブレナン、アンナ・リー、デニス・オキーフ、ジーン・ロックハート、ビリー・ロイ、アレクサンダー・グラナック、ウィリアム・ファーナム

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 一流のサスペンスとメッセージ性

政治的なメッセージが強い映画は頭でっかちになり勝ちなのであまり好きではないが、この映画はメッセージ性とサスペンスのバランスが素晴らしい。むしろ、このシチュエーションじゃないと きないサスペンス映画。エンドロールのThe Endの前にNOTを付ける演出に震えた。

★★★★★ 問答無用の傑作!

フリッツ・ラングの最高傑作はドイツ時代の「ドクトル・マブゼ」「M」かアメリカ時代の「死刑執行人もまた死す」「ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ」「飾窓の女」「スカーレット・ストリート」「暗黒街の弾痕」などなど意見が対立する事がしばしばある。ただ個人的な好みで言えばドイツ時代のラングが一番好きだ。ゴシック的なドイツ美術の雰囲気、その重々しさが張り詰めた緊張を最高に高めてくれた。特に「ドクトル・マブゼ」「M」の緊張感はアルフレッド・ヒッチコックでも出せない戦慄がある。もちろんヒッチ先生も偉大な作家だ。「北北西に進路を取れ」なんてあの人じゃないと撮れねえよ。ヒッチコックにしか撮れないものがあるように、ラングにはドイツで磨き上げた犯罪映画のテクニックとドイツ美術を巧みに利用する技術がある。で、「死刑執行人もまた死す」は犯罪映画において俺がヒッチコックよりもラングの方が優れた作家だと確信した作品だ。ラングのアメリカ時代最高傑作の1つ。人によっては「ドイツ時代よりも冴えがない」という人もいると思うが、俺はアメリカに来てからの方がより面白くなった監督だと思う。1930年代~40年代はドイツ時代の「M」や「怪人マブゼ」から連なるラングの黄金時代だ。特に本作はラングが生きてきたドイツへの望郷とナチスへの反抗が詰め込まれている。劇中で命を燃やすレジスタンスたちはラングの分身。麗しき女性たちにはドイツ時代に長年コンビを組んだ愛しきテア・フォン・ハルボウの面影でも刻まれているのだろう。戦争・フィルムノワール・サスペンスの凝縮された作品だ。サスペンス映画としては2時間オーバーと長尺だが、ダレも飽きも感じさせない密度。銃撃戦はほとんど無いが、徹底した骨太のドラマとスリリングなやり取りの数々で次から次へと楽しませてくれる。また、レジスタンスを処刑するゲシュタポ側も一歩間違えれば問答無用で殺される・・・その辺の怖さ。何より本作が求めるものは「屈しない」という事だ。戦争に屈してたまるか、独裁に屈してたまるか、俺たちは自由に生きるんだ、自由のために闘うんだ、自由のために死ぬんだ。負けてたまるか!!処刑台に連行される男たちは、実に清々しい顔つきで散っていく。「あの世で会おうぜ!!」ラストの緊迫した「死刑執行」も素晴らしい。ラングが描く「扉」の先には常に希望が待っている。一瞬の緊張が凄い!Not The End.

作品の詳細

作品名:死刑執行人もまた死す
原作名:Hangmen Also Die!
監督:フリッツ・ラング
脚本:フリッツ・ラング、ジョン・ウェクスリー、ベルトルト・ブレヒト
公開:1943年3月27日
上映時間:134分
制作国:アメリカ
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