9人のアメリカを代表する女優陣による、9つの美しき物語
ストーリー:娘との面会を心の支えにしている刑務所に服役している女性、かつての恋人と偶然再会し、告白される妊婦、父親に愛されなかったトラウマに苦しむ家出娘、心がすれ違い、傷つけ合う夫婦、冷めた関係の両親の心をつなぐ愛娘など、女性をめぐる9つのエピソードでつづられたオムニバス。
出演:エルピディア・カリロ、ロビン・ライト、リサ・ゲイ・ハミルトン、ホリー・ハンター、アマンダ・サイフリッド、エイミー・ブレネマン、シシー・スペイセク、キャシー・ベイカー、グレン・クローズ、モリー・パーカー
★★★★★ 美しい人>Nine Lives
美しい人というタイトルは英語版『Nine Lives』より個人的にはお気に入り。「美しい」というのは、何かを成し遂げたり、ハッピーエンドを迎えたりして、ニコニコキラキラ輝く女性をさすわけでは決して無い。この映画の出演者は、むしろ髪を振り乱し化粧がこそげ落ちながらも目の前の苦しみや苛立ちと対峙するその姿こそが女性の美しさなのだと渾身の力を振り絞って教えてくれる気がしてならない。個人的にはダイアナ、ソニア、ローナがお勧め。とくにダイアナに出てくる男の言葉は、すごく女性の心を揺さぶる、くやしいけど「卑怯な」コトバ。人物描写が本当にすばらしい。監督は『バベル』と同一だと知って納得。天才だと思います。plus, 西洋のお葬式ってこんな風なんですね。知りませんでした。
★★★★★ 後からじっくり来る映画
映画にもいろいろありますが、後からじんわりといい意味で迫ってくる映画です。9人の女優が演じる、9様の女性たちの人生の一コマを紹介していく作品で画面に決して派手さはありませんが、どこかしら自分の人生と重なる経験、共感する部分があると思います。オムニバスドラマで部分的に9人の主人公たちの人生が交錯するのですが、その章ごとでの主人公の切ないほどの感情的な高ぶりも、別の視点で見ると日常の一部にしか捉えられていなかったり、見過ごされていたりして、人生っていうのはその一人一人が本当に主役なんだと改めて思い知らされました。
★★☆☆☆ 女性の偉大さ
愛をめぐるそれぞれの物語9編を撮り上げたオムニバス女性ドラマ。9つの短編集で構成されている作品は新鮮で初めて見ました。どれも情熱的であったりと女性から見れば感情移入したりするシーンも多いのではないでしょうか。どの短編も女優さんの熱演に見ている方も引き込まれていきます。ですが、それだけで、後に残るようなものがあまりない。一つ一つが短すぎるために消化不良というか少し物足りない気もしてしまいます。女性の偉大さを感じさせられるとともに行動力というかどんな状況に置かれても幸せを見つけようとする術を知っているのだなと気づきました。
作品の詳細
作品名:美しい人 |
原作名:Nine Lives |
監督:ロドリゴ・ガルシア |
脚本:ロドリゴ・ガルシア |
公開:アメリカ 2005年10月14日、日本 2006年7月1日 |
上映時間:114分 |
制作国:アメリカ |
製作費:50万ドル |
興行収入:150万ドル |
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