ドラマ

ホワイト・オランダー

美しく支配的な母親が逮捕されたことで、里親を転々とすることになる少女の心の自立と母との葛藤を描く

ストーリー:15歳の少女アストリッド(アリソン・ローマン)は母イングリッドと2人だけで暮らしていた。父を知らないアストリッドにとって美しいが気が強く独善的な女性イングリッド(ミシェル・ファイファー)が世界のすべてだった。そんなある日、イングリッドが恋人を殺害し終身刑で収監されてしまう。保護者を失ったアストリッドは福祉事務所の管理下に置かれ、里親探しが始まる。そして、元ストリッパーでいまは敬虔なキリスト教信者となったスターのもとに送られる。アストリッドは戸惑いながらも新しい生活に慣れていくが、面会にやって来た彼女の変化に気づいたイングリッドはそのことを厳しく非難するのだった・・・。

出演:アリソン・ローマン、ミシェル・ファイファー、レネー・ゼルウィガー、ロビン・ライト、ビリー・コノリー、スヴェトラーナ・エフレモヴァ、パトリック・フュジット、ノア・ワイリー、エイミー・アキノ、タリン・マニング

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 母と娘

一言で言うととても見ごたえのある作品だった。出演者は、ミシェル・ファイファーを始めとしてロビン・ライト・ペン、レニー・ゼルウィガーとみな素晴らしいが、アストリッド役のアリソン・ローマンが1番素晴らしかったと思う。美しく強く正しい母と幸せに暮らしている生活が、ある日母の逮捕で一転する。里親の元を転々としながら成長するアストリッドと、刑務所の中からでも彼女を支配しようとする母イングリッド。2人の間に様々な葛藤が起こり、そしてラストでイングリッドは初めて娘に対し彼女の証言を拒否する事で妥協する姿勢を見せる。母と娘のお互いの成長が感じられて、感動した。

★★★★★ 母親の本質

母は娘に幸せすぎない幸せを求めるという。この映画はその心の機微を見事に描いている。主演のアリソン・ローマンは新人だが素晴らしい演技であるし名優ミシェル・ファイファーやレニー・ゼルウィガーも素晴らしい。女性のための映画だとは思うが男性も女性の本質を知る手がかりになると思う。

★★★★☆ 永遠のテーマ

永遠のテーマである親子関係。母親として何か大事なものが欠けていて、決して親の子どもに対する深い愛情ではなく、娘に自分の姿を投影するが故の自己愛とそれにしがみつく母親像がM・ファイファーのかもしだす空気とよく合っていた。
何よりも終始際立ったのが、アリソン・ローマンの演じる娘のアストリッドだった。母親の愛情をまだ必要とし、傍にいて欲しいという欲求と、自己が確立していく中で生じる母親を心から追い出したい、敵意・憎しみにも似た反抗心という相反する感情が混在する微妙で一番難しい年頃の女の子を非常にうまく演じていたと思うし、観る側もアストリッドの行く末がどうなるのかとをドキドキしながら入り込んでしまった。アストリッドの身勝手な大人たちに傷つき、もがき苦しみながらも進んでいこうとする、目には見えない芯の強さは母親の見かけの強さとは正反対に描かれているところが何とも皮肉であった。ラストもこれからが本当にいい母娘関係が築いていけるのかな、という明るい希望を垣間見せるところは観る側にしてもホッとしたところだった。

作品の詳細

作品名:ホワイト・オランダー
原作名:White Oleander
監督:ピーター・コズミンスキー
脚本:メアリー・アグネス・ドナヒュ
公開:アメリカ 2002年10月8日、日本 2003年2月15日
上映時間:109分
制作国:アメリカ
製作費:1600万ドル
興行収入:2100万ドル
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