ドラマ

レイチェルの結婚

家族の絆と再生をリアルな視点で綴る“最も美しいホームビデオ”

ストーリー:ドラッグ中毒更生施設の入退院を10年間も繰り返しているキム(アン・ハサウェイ)が、姉レイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚式に出席するため実家に戻って来た。しかし、キムのささいな言動が家族内の複雑な問題を浮き彫りにしてしまう。結婚という人生最良の日に、心の痛みをぶつけ合い、緊張感に張り裂けそうになる一家。そんな一人一人をつないでいたのは、見えない家族の絆だった・・・。

出演:アン・ハサウェイ、ローズマリー・デウィット、ビル・アーウィン、デブラ・ウィンガー、トゥンデ・アデビンペ、アンナ・ディーヴァー・スミス、マーサー・ジッケル、アニサ・ジョージ、セバスチャン・スタン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 見る人を選びます

この映画はもう、好きか、嫌いか、というところに尽きますね。私は映画館で見終わった時、それまで味わったことのない不思議な感覚に包まれました。多分アン・ハサウェイの演技とその時自分が置かれいた状況による所が大きいと思います。だから、みんなに胸を張って薦められる映画ではないかもしれない。ただ、ハッピーエンドっぽくないハッピーエンドっていうのをたまに味わってみるのもいいのでは?私の心にはかなり入ってくる映画でした。久しぶりにデブラ・ウィンガーも見れたし。

★★★★★ 苦しい程に純粋な家族愛を、素朴に生々しく描ききった名作

祝福したかったのに罵ってしまう。憎かったのに抱きしめてしまう。愛しているのに近付けない。愛されたいのに離れてしまう。親子姉妹の間に、癒えない傷が見えない壁として立ちはだかる。そこに解は無く、時に苦しみ、時に絶対的な愛に安堵する。これほどにも素朴に生々しく、苦しい程に純粋な家族愛を描いた映画はそうそう無い。役者全員の極めて自然な演技がラフめのカメラワークと相まって本作品を生々しいものに仕上げており、観客の心の中に強大な共感を生む。新郎新婦を取り巻く笑顔と涙は観客の心を幸福感で充たし、母娘の打ち合いはそれを痛ませる。少しでも自らの家族に問題を持ったことがある人なら、本作品に心の扉をいとも簡単に開けられてしまうのではないだろうか。そこから何が引き出されるかは人其々であろうが、素朴にも強い鍵を持った作品であることは間違いない。

★★★★☆ 家族のきもちとは。

アン・ハサウェイが出演していなかったなら、決してこの作品に手を取ることはなかったと思います。素朴な家族というものをテーマにしたもので、姉がメモリアルな結婚式を迎えるにあたって、家族のあり方というものを確認するというものです。この作品には、派手な作りはあまりなく、アメリカンな家庭のごくごく普遍的を装っています。そんな中で、家族それぞれが抱える心配と愛情、優しさと気配り、不安感といった思いの中で、その思い思いの感情がそれぞれにぶつかり合うのです。姉の結婚というメモリアルに乗じて、それを祝福し式に出席するために戻ってきた薬物中毒の妹、世話焼きパパなる父、離婚して別の家庭を持った母と、それぞれのきもちの交錯を粛々と描いています。アン・ハサウェイといえば、人形のような眼と顔の引き立ちと共に華やかな演技ものばかりに出演していましたが、この作品では今までと打って変わり、一皮向けた大人への演技とも言えます。ただ、やはり彼女にはファッショナブルなキャリアウーマンやプリンセスといった華やかな王道を行く演技のほうが似合っているように思いますね。この映画を通じて、アメリカの結婚セレモニー、その前後を含めたあらましがよく分かりました。

作品の詳細

作品名:レイチェルの結婚
原作名:Rachel Getting Married
監督:ジョナサン・デミ
脚本:ジェニー・ルメット
公開:アメリカ 2008年10月3日、日本 2009年4月18日
上映時間:114分
制作国:アメリカ
製作費:1200万ドル
興行収入:1700万ドル
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