逃げることは許されない、本当の恐怖を知るまでは・・・
『ハロウィン』(79)、『遊星からの物体X』(82)でホラー、SFの金字塔を打ち立てたジョン・カーペンター監督。絶えず挑戦的なテーマを扱い、画期的なビジュアルエフェクトや自らプロデュースするサウンドを巧み操り、映画史に数多の軌跡を残してきた。そんな彼だが、『ゴースト・オブ・マーズ』(02)を最後に映画を撮ることはなかった。ただ、その間も、カーペンター作品は立て続けにリメイクされ、伝説は語り継がれていた。撮りたいものが出てくるまでメガホンを取らないカーペンター。長い年月を経た今、満を持して沈黙を破る。『ザ・ウォード 監禁病棟』は日本公開が10年ぶりとなる、待望のジョン・カーペンター監督復活作になる。
ストーリー:クリステン(アンバー・ハード)は、放火の罪で特に異常のある者のみ収容する監禁病棟へと送られる。そこには同じような境遇の少女4人。自分だけは正常だと信じていたクリステンだったが、担当医のカウンセリングを受けた結果、ほとんどの記憶を失っていることに気づく。不安を抱えたまま迎えた夜、クリステンは病棟の廊下を歩くおぞましい顔をした少女の姿を目撃する。この病棟には看護師でもなく、患者でもない何か別の存在がいるー。そして一人ずつ消えていく少女たち。クリステンは必死の思いで病棟から脱出を試みるが、やがて彼女自身想像し得なかった恐ろしいまでの真実に直面する・・・。
出演:アンバー・ハード、メイミー・ガマー、ダニエル・パナベイカー、ローラ=リー、リンジー・フォンセカ、ミカ・ブーレム、ジャレッド・ハリス、ダン・アンダーソン、スザンナ・バーニー
★★★★☆ 決して友達にラストを語らないように!!
カーペンター監督の10年ぶりの作品ということで、相当凝った映画になるだろうと期待をしつつ見た。ヒロインのアンバー・ハードもGOODである。ヒロインは放火の罪で精神病院に送られる。自分の記憶が曖昧で、医者や看護師なども不気味な雰囲気を持っているように見える。監禁病棟に閉じ込められ、似たような境遇の女性たちが4、5人いる。元いた女性患者の話が時折皆から出る。その幽霊のような姿をヒロインも見る。医師や看護師は全く聞く耳を持たない。ヒロインは仲間の患者と脱走も試みるが失敗に終わる。そしてやがて驚くべき事実が見えてくる。とにかくラストのどんでん返しまで引っ張っていく力が、さすがカーペンターとうなってしまう。
★★★☆☆ あー、びっくりした。
アンバーハードが監禁されるという設定だけで、ご飯2杯いけます。最後は文字通り、お化け屋敷なみの恐さです。CG等のVFXに頼らない、シンプルですが、外連味たっぷりのラストです。好き嫌いは分かれるかも。私は思わず笑ってしまいました。こんなカーペンターが好きです。
★★★☆☆ 普通に楽しめる1本
何も無い空間から出現したり消えたりするアリス、残らない死体…結末から考えれば、矛盾なく、上手に考えられていると思います。ただ、『ハロウィン』や『遊星からの物体X』、『ヒドゥン』等の全盛期から比べると、パワーダウンは否めません。これはダリオ・アルジェント監督なども同様ですが…なんか切ないです。しかし、その辺のホラー映画などに比べると、やはりそこは力のある名監督。及第点はクリアした作品に仕上がっているのは間違いありません。
作品の詳細
作品名:ザ・ウォード/監禁病棟 |
原作名:The Ward |
監督:ジョン・カーペンター |
脚本:マイケル・ラスムッセン、ショーン・ラスムッセン |
公開:アメリカ 2011年7月8日、日本 2011年9月17日 |
上映時間:89分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1000万ドル |
興行収入:530万ドル |
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