大ヒット作『英国王のスピーチ』では語り尽くせなかった、もう一人の国王の物語
アカデミー賞作品賞を受賞した大ヒット作『英国王のスピーチ』。内気な国王を誕生させるきっかけを作った、先代の王にして情熱的で奔放な兄、彼こそが本作の主人公となるエドワード8世である
ストーリー:1936年、英国王エドワード8世は、交際当時人妻で離婚歴のあったウォリス・シンプソンとの結婚を発表する。それは同時に彼が王冠を捨てることを意味していた。1998年ニューヨーク。有名医師の夫と何不自由ない暮らしを送るウォリー(アビー・コーニッシュ)には人知れぬ悩みがあった。妊娠を望むウォリーに対し、夫は非協力的なだけでなく、仕事を口実に夜ごと家を空けている。ウォリーは孤独だった。そんなある日、ウォリーは英国王エドワード8世とその妻ウォリスの遺品オークション展覧会を訪れる。夫妻の愛の結晶とも言える豪華な芸術品の数々に、<王冠をかけた恋>として知られる英国王と人妻の道ならぬ恋物語に、ウォリーは激しく魅了されてゆく。スキャンダラスかつ華やかな人生を送ったかに思えたウォリス・シンプソン。しかしウォリーはやがてその陰に隠された、苦悩と葛藤、そして一人の女性としての等身大の姿に気づき始める。それは英国王室の存亡さえも脅かした世紀のスキャンダル、その真実の物語・・・。
出演:アビー・コーニッシュ、オスカー・アイザック、リチャード・コイル、ハルク・ビルギナー、クリスティーナ・チョン、アンドレア・ライズボロー、ジェームズ・ダーシー、デヴィッド・ハーバー、ナタリー・ドーマー、ケイティ・マクグラス、アナベル・ウォーリス
★★★★★ マドンナが監督したからという偏見はすてて見てほしいです。
英国王のスピーチを見た後に続けてこれをみました。王位をかけた恋とは知っていて、愛する女性のために王位を捨てるなんてロマンチックだな~くらいの知識しかありませんでしたが、”お伽話じゃないのよ”っていうセリフがすべてを物語ってますね~。映画はウォリーという現代の女性を通してウォリス・シンプソンとエドワードの回顧シーンと行ったり来たりします。最初このテンポに慣れるのに時間がかかりましたが…まあ、そこには目をつぶって。寂しい結婚生活を送っているウォリーはシンプソン夫人とエドワードの遺品オークションの展示品を見ているうちにどんどん彼らのことが知りたくなりのめり込んでいく。そして彼女を見つめるオークションハウスの警備員、エフゲニー。この二人で”WE”になってるんですね~。世間一般的にはとても好意的には見られていないシンプソン夫人の苦悩やその後の心情などが描かれる訳ですが、この辺はマドンナが言いたいことなのかしら?ファッションが素敵で見応えありましたね~。シンプソン夫人はとても美人とは言い難い人ですが、起用された女優さん上手に似せてましたね・・・女性の視点から見た映画ではありますが、是非男性にもオススメです!
★★★★★ ミュージックビデオのよう
なかなかよかった。マドンナ監督ということで正直あまり期待はしていなかった。それに英国の歴史には興味があって色々見ているけど、エドワード8世についてはあまりいい印象はなかった。ジョージ6世を描いた作品を先に観ていたこともあってこの夫妻についてはいいイメージがなかった。でもこの作品のいいところは、ただこの夫妻について描いただけじゃなく、現代の結婚生活に悩むアメリカ人女性からの視点で描かれているということだと思う。劇中に流れる音楽が、そのアメリカ人女性の想像世界とウォリスの世界をひとつにしている感じがして、まるで美しいミュージックビデオを見ているような感覚だった。ここはさすがマドンナ作といった感じ。歴史としてはジョージ6世が好きな私としては、ウォリスを描くなんて!と思ったけれど美化しようとしたわけじゃなく、悪女として世界中から叩かれた彼女にも、苦悩の日々があったんじゃないかということを考えさせられた映画だった。偏見無しに見れば苦悩があったと理解できるのにと、この映画を観て自分の了見の狭さに哀しくなったくらい。現代女性と昔生きた人を描いたものは他にもあるけれど、他とはまた切り口が違う気がした。ミュージシャンとしてのマドンナは好きだけど、映画を作るとなるとどうなのかと思ったけれど、意外にも良かった。音楽を効果的に使い、多くを語らせないというかそれが観る側に考えさせる感じがした。偏見から入って観た映画だけど、それを打ち砕いてくれた。観終わった後もしばらく余韻に浸って、しばらく考え続けたし、頭に残った映画だった。ウォリスに対する偏見やマドンナ作ということへの偏見を捨てて観ろとは言わない。偏見を持った上で観てもいい作品だと私は思うから、偏見を持ったままでいいから一度観てみてほしい。
★★★★☆ 賛美しないどころかここまで描いて大丈夫?
史上名高い純愛ラブストーリー。本当はいろいろあると聞いていましたが・・・。ここまでリアルというか幻滅に描いてしまって英国王室は苦情を述べないのかしら。イギリス人は怒らないのかしら。
作品の詳細
作品名:ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋 |
原作名:W.E. |
監督:マドンナ |
脚本:マドンナ |
公開:アメリカ 2012年1月20日、日本 2012年11月3日 |
上映時間:119分 |
制作国:イギリス |
製作費:1500万ドル |
興行収入:200万ドル |
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