ドラマ

ムーンライト

あの夜のことを、今でもずっと、覚えている

第89回アカデミー賞作品賞含3部門受賞の傑作、圧倒的な映像美と情緒的な音楽で綴ったこの物語に、世界中が虜になった。

ストーリー:名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”と呼ばれ、いじめっ子たちから標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。高校生になっても何も変わらない日常の中で、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることに。

出演:トレヴァンテ・ローズ、アシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、アンドレ・ホランド、ジャレル・ジェローム、ジェイデン・パイナー、ナオミ・ハリス、ジャネール・モネイ、マハーシャラ・アリ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ すごくリアル、それでも想像力が必要

映画の中のどの表現もすごくリアルで説得力がある。それでもテーマが非常に繊細で、(特に日本では)少数派のものなので共感するためには想像力が必要。母親に怒鳴られて、少年が微動だにせず見つめるシーンの表情。この子が一生伏し目がちな人生を生きていくこと。そして大人になった少年は施設で暮らす母を訪ねる。ただ不幸な映画ではなく、主人公がいくつかのシーンで自力で突破口を切り開くところにカタルシスがある。

★★★★★ 黒人のゲイ映画って珍しい

黒人の同性愛が描かれ、それもメインストリームでも「張れる」映画となると、色んなゲイ映画を見てきた自分でも本当に珍しく、かなりじっくりと見入ってしまいました。作品は恋愛映画や社会派映画というよりは二人の男性が少年期から大人になり、その後結ばれるまでの葛藤や出来事を描いた叙事詩といった感じです。アメリカ全土で同性婚が可能になった現代、ゲイの白人がここまでの葛藤に悩むというのは時代的に言ってピンとこない感がありますが、黒人男性だとやはり仲間内で威圧的に振る舞わねばならないプレッシャーなどが強く、なかなか抑圧から開放されにくいのかもしれないな、などと黒人のゲイ事情に思いを馳せ思つつ鑑賞しました。自分も同性愛なので、若い頃うずくような焦燥や情熱、友達から急に真剣な眼差しに変わっていく瞬間の戸惑いや熱意のようなものを感じた瞬間があったな~と映画のおかげで青春時代を懐かしく回顧したりもしました。映画の二人に比べると、現在の私は出会い系アプリをスワイプしつつ出会いや別れを繰り返して、あんなふうにお互いを真剣に見つめ合うこともない。ぞんざいな恋愛しかしてない自分が大事なものを無駄にしているように思えて、これからはもっと自分や相手、そしてその瞬間の気持ちというものを大切にしていこう、そんなふうに思えました。

★★★★★ マイノリティでそういった活動もしないタイプ

こういう人もいるっていうことは映画にでもしないと知られないだろうね。別にドラッグ、黒人、ゲイ等のテーマがどうのこうのというより、こういう人もいるっていうことを知ることが重要なんだよな。ゲイコミュニティにも馴染めない人が、一生独身でいることもあるし、ゲイであることを押し殺して女性と結婚する人もいるだろう。そういう、暗闇に自分を押し込めたところにムーンライトをあてたのが本作なのでは?私は最高に評価します。

★★★★☆ シャロンもまた「ブラック」であり「ブルー」だった

黒人であるが故に強くあるべき、という固定観念に常に苛まれていたシャロンの成長を少年、青年、成人のそれそれの時代を3部構成で綴られた作品。直接的な描写は最小限に留めつつも同性愛が一つのテーマであることをしっかり描写されていますし、その一方で家族愛やドラッグといった主題もしっかり表現されている、表現力の高い作品となっています。内気で優しい心をマッチョな身体と金のネックレス、金のグリルで覆い隠しつつも母親やケヴィンとの再会の際には、その鎧がいとも簡単に剥がされてしまう。。。そんなシャロンの内面と、幼少期に慕っていたユアンに聞かされた「月明かりを浴びて走り回ってると、黒人の子供が青く見える」のエピソードとが相まって、シャロンが典型的な黒人像とは違う、という点が丁寧に表現されています。

★★★☆☆ たんたんと

派手とか、いじめの場面は出てくるけども激し過ぎることはなく、たんたんとしている。ゲイの黒人の少年時代からの映画。子供の頃の記憶って、良いことも、悪いことも心を支配している人がいるのかな。じわじわたんたんといているフランス映画っぽい感じなので、派手で分かりやすい映画が好みの人は退屈かも。

作品の詳細

作品名:ムーンライト
原作名:Moonlight
監督:バリー・ジェンキンス
脚本:バリー・ジェンキンス
公開:アメリカ 2016年10月21日、日本 2017年3月31日
上映時間:111分
制作国:アメリカ
製作費:150万ドル
興行収入:6500万ドル
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