ストーリー:1839年の夏、嵐の吹き荒れる夜、キューバの海岸沖でスペインの奴隷船ラ・アミスタッド号の狭苦しい船倉に捕われていた53人のアフリカ人たちが、鎖から自らを解き放った。乗組員を殺害し、船を乗っ取った彼らの目的はただひとつ。祖国アフリカへ戻ることだった。だが2ヶ月後にアメリカの沿岸警備船に取り押さえられ、殺人と海賊行為に問われた彼らは刑務所で死の宣告を待つしか方法はなかった。しかしそんな彼らを救おうと立ち上がったのが元大統領のジョン・クインシー・アダムズ(アンソニー・ホプキンス)。彼はアメリカの法制度の基礎に疑問を投げかけ、彼らのために政府に対して戦いを挑んだ。アメリカの歴史の1ページを人種という枠を超えた”友情”をキーワードに綴った感動作である。
出演:ジャイモン・フンスー、モーガン・フリーマン、ナイジェル・ホーソーン、アンソニー・ホプキンス、マシュー・マコノヒー、ピート・ポスルスウェイト、ステラン・スカルスガルド、デヴィッド・ペイマー、アンナ・パキン、キウェテル・イジョフォー
★★★★★ 自由
自由を求めての法廷での戦い。スピルバーグ監督が作るテーマが重い作品は、個人的には評価が高い。『シンドラーのリスト』、『ミュンヘン』等、けして面白味はないが、ノンフィクションで今まで知らなかったことが分かるという意味で、ある意味教科書のような作品は自己啓発に必要だと思う。 素晴らしかったのが、ジャイモン・ハンスゥとアンソニー・ホプキンス。特に、ジャイモンの演技は胸を打たれます。ラストのセリフは泣かせてくれます。彼の演技を見るだけでも価値はあります。
★★★★★ 人間って・・・
久しぶりに重いテーマ性のある映画を観ました。奴隷という特殊な人間の形態を作り出した人間たちを、まざまざと見せ付けられました。国の繁栄や権力の陰には、必ずこれに近い形の底辺の世界が存在していると思います。みんなが目を背けているだけで確実に存在する人々。それに気が付かせてくれる映画だと思います。結局、人間って何なの? 捉え方は人様々だと思いますが、絶対に素直な気持ちで、心を裸にして一度は観て欲しいと思います。
★★★★★ スピルバーグの真骨頂!
シンドラーのリスト以来、久しぶりにリアリティのある映画でした。全編を通して流れる一貫した自由への権利を謳ったテーマと、実話を元にした映画の為、映像もリアリティを追求しており、心が詰まされるシーンが感情移入に多いに貢献していると思う。決してわざとらしくは無いので意識をせずに見れると思います。やはりアンソニー・ホプキンスは凄い役者ですね!最近はレクター博士のイメージが定着してしまっていたので心配でしたが全然そんな事はなく、実在の元大統領に成り切っていました。老人特有の動作も自然で思わず『そうそうこう言うじいさんいるよな』と思ってしまいます。主人公?のアフリカの黒人役も見事にハマっていてとても役者とは思えませんでした。人間の尊厳とは何かを力まずに見れる作品だと思います、是非おすすめします。
★★★★☆人間とは何か。
脚本、監督、出演者、配役、どれをとってもはまっています。特に奴隷のリーダー役を演じているJ・ハンスーは、もとホームレスという全く無名の黒人俳優。彼の演技が一番の見所といっても言いすぎではない。俳優ではないがエキストラでもない「奴隷役」たちをも絶賛したい。アメリカの奴隷制度を題材に多くの作品が世に出ている。これはその中でも一目置くべき作品だと思う。実話に元ずくしっかりしたストーリーであり、この事件以後起こる南北戦争につながる出来事として説得力がある。ただ奴隷として出演した彼らの演技が、あまりに真に迫ってくるため、観ていてつらくなるのも確か。史実として目をそらさずに見据えよう。メイキングではスピルバーグ監督を含めて主な俳優陣がこの作品を語っている。これは見逃せない「作品の一部」と言える。スピルバーグ監督が「人間とは何か」がテーマだったと語っていたのが印象に残る。
作品の詳細
作品名:アミスタッド |
原作名:Amistad |
監督:スティーヴン・スピルバーグ |
脚本:デイヴィッド・H・フランゾーニ |
公開:アメリカ 1997年12月17日、日本 1998年2月28日 |
上映時間:154分 |
制作国:アメリカ |
製作費:3600万ドル |
興行収入:4400万ドル |
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