スリラー

サスペクト・ゼロ

すべての死体にゼロのマークが残されるという無差別殺人に遭遇したFBI捜査官が、犯行手口やパターンがなく一切の痕跡も残さない殺人犯“サスペクト・ゼロ”の完全犯罪を追うサスペンス・ムービー

ストーリー:FBIのエリート捜査官だったトム(アーロン・エッカート)は連続殺人犯の不当逮捕によって左遷され、ニューメキシコの片田舎へ異動となった。だが静かだったその町で赴任早々、異様な殺人事件が連続発生。被害者はいずれもまぶたを切り取られ、丸に斜線を引いた0(ゼロ)のマークが残されていた。その上、被害者のひとりはトムの左遷の原因となった元容疑者だった。そんな中、彼宛てに奇妙なスケッチと多くの行方不明者を記したファクスが送られてくる・・・。

出演:アーロン・エッカート、ベン・キングズレー、キャリー=アン・モス、ハリー・レニックス、ケヴィン・チャンバーリン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 素晴らしい。傑作です。

観る人の力量を超えた作品を評価できない。低い評価レビューに惑わされないで、ともかく観るべし。

★★★★★ 事前情報は入れるな。一切。

映画を見る前に、一切の情報を遮断しろ。予告編すら見るな。そう言っておきます。この映画はある哀しい男についてのサスペンスである。確かに荒唐無稽な要素はある。だが、この映画の本質に気が付きさえすれば、あなたは戦慄するはずだ。その男の見た闇に。『セブン』を超えたという配給会社の惹句は確かに嘘だ。だがそれは、作品の質がまるで違うからだ。本作はセブンとは似て非なる意味での傑作。アメリカという広大な大陸を持つ国ならではの闇。それの凝縮された姿がここにはある。この映画の志は、高い。たとえ演出はB級でもね。その志をあなたは受け止められるか。嗤うか。どちらを選んでもいいが、せめて過小評価だけはしないでほしい。

★★★★☆ 演出「優」、俳優「良」、内容「可」

シリアスな雰囲気、恐怖を煽る演出は巧い。俳優陣は地味だが演技力に文句なし。地味だからこそリアリティが出たとも言える。しかしこの映画は何かが足りない。おそらくエンターテイメント性に欠けている。特に目をみはるアクションシーンはなく、暗くどんよりした雰囲気のまま山場も谷間もなく話が淡々と進む。日本だったら「映画にする必要あった?」と言われるか、歌なら「サビの部分がどこかわからない」と言われるメリハリがない感じです。極めつけは『セブン』や『羊たちの沈黙』の影響を受けすぎ。そのどちらにも勝る部分はない。この2作品とわざわざ比較されるような映画を作る必要性を感じない。が、つまらなくはない。それなりの作品。

★★★★☆ 悪の狂気と善の狂気

いきなり殺人事件から入る冒頭で、多くの観客は見入ることとなっただろう。奇抜なアングルのショットが多用され、不気味さが強調されたし興味も増した。顔のアップやフラッシュバックがチカチカする中、スジが良く解らないまま中盤まで引っ張られた。やがて「サスペクト・ゼロ理論」が登場。元FBIベン・キングズレーのバックグラウンドが明かされる。アーロン・エッカートも特異な能力の持ち主として登場している。これで全筋書きは明かされたようなものだった。
事件解決に「遠隔透視」を使ってしまうとなんでもアリになってしまって面白さが半減。私は「遠隔透視」の類を使ったサスペンスを好まない。遠隔透視、サスペクト・ゼロ、イカロス計画など話のネタとしては決して悪くなかったのに、インパクトの小さい作品で終わってしまった。アーロン・エッカートならではの存在感皆無、キャリー=アン・モスの存在価値皆無。この2人は別な誰かでもちっともかまわないキャラクターだった。ベン・キングズレーの苦悩には感情移入可能。その意味でこの作品の重みが増した。ベン・キングズレーの桁外れの演技がこの作品を救っている。

★★★☆☆ 「予告編が出来すぎ」のパターンの映画でした。

予告編でぐわっと気持ちを握られたので鑑賞しましたが、正直、期待倒れ。予告編が出来すぎということでしょう。これはベン・キングスレー演ずる男の役どころを理解できるかどうかで面白さが左右される映画だと思います。荒唐無稽と受け止めるか、摩訶不思議な能力をサスペンスの要素としてみるかというところでしょう。ああいった能力を持っている男なら、こういった芸当は簡単に出来、そういった意味ではサスペンス度は低いです。どちらかというと、そういった力を持つ男の悲劇を描いている映画でしょう。いつもの事ながら、ベン・キングスレーさんの演技力には舌を巻きます。凄いですよ、この人は。サスペクト・ゼロの説はこの映画で始めて知りました。なるほど面白い発想ですね。しかしながらそういった意味ならば、タイトルとして、この映画のテーマ性から考えてずれてないかい!? 個人的にはサスペクト・ゼロを主テーマにした、ほんま物のサイコ・サスペンスを作ってほしかったなあ、といったところですかね。

作品の詳細

作品名:サスペクト・ゼロ
原作名:Suspect Zero
監督:E・エリアス・マーヒッジ
脚本:ザック・ペン、ビリー・レイ
公開:アメリカ 2004年8月27日、日本 2005年2月11日
上映時間:99分
制作国:アメリカ
製作費:2700万ドル
興行収入:1100万ドル
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