ラブ・ロマンス

トゥ・ザ・ワンダー

永遠の愛を求め、彷徨う恋人たち、現代最高の映像職人が奏でる珠玉の叙情詩

40年を越えるキャリアで監督作はいまだ6本。寡作ながらそのひとつひとつが芸術作品として高い完成度を誇る、巨匠テレンス・マリック監督による、待望の新作!

ストーリー:物語はフランス西海岸に浮かぶ小島、モンサンミシェルで幕を開ける。アメリカからやって来たニール(ベン・アフレック)は、そこでマリーナ(オルガ・キュリレンコ)と出会い、互いに深く愛し合うが、アメリカへ渡り、オクラホマで生活を始めたふたりの幸せな時間は長く続かなかった。マリーナへの情熱を失い、やがて幼なじみのジェーン(レイチェル・マクアダムス)に心奪われるニール。そして、彼との関係に苦悩するマリーナはクインターナ神父(ハビエル・バルデム)のもとを訪れる。愛とは何か?愛は彼らの人生を変え、破壊し、そして彼らを新たな人生に向き合わせる。

出演:ベン・アフレック、オルガ・キュリレンコ、レイチェル・マクアダムス、ハビエル・バルデム、タチアナ・シラン、ロミーナ・モンデロ、チャールズ・ベイカー

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ これも満点

何気なく予告編に惹かれて観た前作『ツリー・オブ・ライフ』にやられてしまい、思わずこちらも観てしまいました。作風的には前作からの何もかも無視してより一層我が道を征くスタイルを踏襲しており、「ついてこれない人はガンガン置いてく」という唯我独尊っぷりは健在。なので綺麗な映像とテキトーなモノローグしかないじゃないか、としか感じない人にはそれまでの映画だと思います。というか本当にそれしかないので、それだけでいいかどうかがまず最初の重要な好みの分かれるところだと思います。また僕はベン・アフレックが好きで、オレガ・キュリレンコのことも嫌いではなかったので、どちらかというとキャスティング的な興味からもこの映画のことが気になっていました。このベン・アフレックのキャスティングは当初クリスチャン・ベールが予定されていたもののベールがスケジュールの都合のため降板してしまった為、急遽ベン・アフレックが呼ばれたということらしく、正直他の方のレビューにもある通り、強烈な印象を残すオレガ・キュリレンコと違って、この映画でのアフレックは良く言えば寡黙なアメリカの親父みたいな人物、悪く言えば大根っぽい(笑)演技に終始しているので、これがもし『ニューワールド』のクリスチャン・ベールだったらなあと思ってしまう瞬間は本当にいくつもありました。もしかしたら本当に自然体風の演技が全くできない人なのかもしれませんが、そのおかげか画面から伝わる主人公の不器用さのようなものが味になってないかと言われればそれも否定できないので、こればかりは観た人の好みによるのかもしれません。映画全体を観て、そこで使われている映像の壮大さと反して、進行するストーリーの下世話さ、中身の薄さに不満を感じていらっしゃる人も多いと思うのですが、僕なりに考えて、これはテレンス・マリックの哲学で、自然が美しいように、神の視点から観れば、人間の生活も全て、この映画の映像のように美しい、そういう風に考えているのではないか、とふと思いました。おそらくテレンス・マリックという映画監督の中では、物語や演技とか、映画というものはもうどうでもよくて、ただただ美しい映像で、世界を美しく表現できればそれで良いのではないでしょうか?それは映画に物語とか、そういう部分からの感動を求めている観客にとってはなんだかなあ…というところなのですが、この映画のように、一つのカップルがいがみ合い、最終的に終わりを迎えてしまうというただそれだけの物語を、その中の人の動きを全て美しく捉えただけの映像で観ることができるというのは、本当の1つ映画的な贅沢なのかもしれません。とにかくいろんな意味で飛び抜けた作家の、飛び抜けた作品の1つだと思います。

★★★★☆ 映画とは何か、映画との対峙の仕方を考えさせられる

『ニュー・ワールド』『ツリー・オブ・ライフ』に続くテレンス・マリックの最新作は、今回もまずは全編感嘆ものの映像美に目を瞠ってしまう映画だし、もはやそれだけで十分と思える作品だ。セーヌ、オペラ座、オルリー美術館、巻頭のパリの街並みからモンサンミッシェル、湖が満たされていく中沈みゆく薄暮をバックに水面を歩くオルガ・キュリレンコを捉える光彩のコントラストから溜め息が出る。さらに、オクラホマ、稲穂の群れから、ショッピング・モールに、ホテルでの透き通ったプール、いや、それだけではない。晩秋の草木が枯れ落ちた高原までもが、詩情的で温かみある美しさに溢れている。本当に、何度でも繰り返し観ていたくなるようなフォトジェニックの数々に、登場人物たちの愛の渇き、呻き、喜び、痛みがそれぞれに内省、独白されていく。呟くように、囁くように、無垢で、清新で、曇りのない真っすぐさと、脆くて儚い繊細さが、映像によって紡ぎ出されていく。この映画を批判する人たちの気持ちは分かる、分かるけれども、『ツリー・オブ・ライフ』に引き続き、映画とは何かとの思いを観る者に考えさせ、映画との対峙の仕方を見つめ直させるような独特の魅力を持った作品だと思うな。ま、そんな難しいことを考えなくても、モンサンミッシェルへの一本道をあんな風に走ってみたい。そんな思いを抱かせてくれるだけでも、良いんではないか、と。それにしても、些細な仕草と表情で、愛に揺れ動く女性の情感を醸し出したキュリレンコの巧さと、佇んでいるだけなら絵になるが、動き出すと気になるベン・アフレックの大根ぶりの落差。『バットマンvsスーパーマン』で、新たなブルース・ウエイン役を演じるアフレック、あの陰影で複雑な役柄がこなせるのか、不安だなぁ(笑)。

★★★☆☆  ルベツキの手にかかってしまえば…

愛の不安定さ、不確かさを描くと、醜悪なメロドラマの類や『ブルー・バレンタイン』のようにひたすら痛々しい悲劇に陥ってしまうところ、テレンス・マリックとルベツキの手にかかってしまえば、カップルがいちゃついててもケンカしてても、超絶的に美しい叙事詩に仕上がってしまう。自然光で撮られた草原の夕景、そしてモンサンミシェルはいわずもがな、日常の風景でさえ流麗なカメラワークとカット割によって見たことの無いラブストーリーにしてしまうのだ。まあ、細かくストーリーを追うような作品ではないし、割と途中からどうでもよくなってしまう。ハビエル・バルデムのシークエンスは必要だったのかなあ。どうしても眠くなるし、主題を見失いかけた。オルガ・キュリレンコの美しさ(特に背中)、レイチェル・マクアダムス含め、女優二人は本当に美しく撮られている。一方思慮深いと言うか、終始ぼーっとつまらなさそうにしているベンアフは『ゴーン・ガール』への布石か。

作品の詳細

作品名:トゥ・ザ・ワンダー
原作名:To the Wonder
監督:テレンス・マリック
脚本:テレンス・マリック
公開:アメリカ 2013年4月12日、日本 2013年8月9日
上映時間:112分
制作国:アメリカ
興行収入:270万ドル
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