スリラー

パッション

女の諍いに運命の女神は誰に微笑みかけたのか?

美しく、艶やかで残酷な“女”と“女”の争いを描く、衝撃のエロティック・サスペンス・スリラー!

ストーリー:クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)は、野心を隠さず、狡猾さと大胆な行動で国際的な広告会社の重役へと登り詰めた。アシスタントであるイザベル(ノオミ・ラパス)は、当初は憧れを抱いていたが、手柄を奪われ、同僚の前で恥辱を受け、彼氏には裏切られ、それらすべてをクリスティーンが裏で糸を引いていたと知った時、殺意が芽生え、遂に殺害を決意する。しかし、その計画は自分自身が不利になるような証拠を構築した矛盾に満ちたものだった・・・。実行の日、イザベルはバレエに出掛け、一方のクリスティーンは誘惑を示唆するような招待状を受け取る。相手は不明だがサプライズを好むクリスティーンは、自宅の寝室で裸になり、この秘密の愛人との出逢いを心待ちにするのだが・・・。

出演:レイチェル・マクアダムス、ノオミ・ラパス、カロリーネ・ヘルフルト、ポール・アンダーソン、ライナー・ボックベンヤミン・サドラー、ポリーナ・セミオノワ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ いかにもデ・パルマ!

新作の公開も待ち遠しければ、上映後のBD発売も待ち遠しかったブライアン・デ・パルマ監督の最新作。ようやくの発売に「待ってました!」です。デ・パルマ監督は、他の追随を許さない流麗なカメラワークが一番の特徴です。『アンタッチャブル』『ミッション・インポッシブル』等のメジャー作品でもその手腕は十分に発揮されていますが、古くからのファンにとっては、こうしたミステリー(エロティック?)サスペンスの方が「らしい」とも言えて感激です。また女優さんを綺麗に、そして妖艶に撮ることにかけても天下一品です。本作の2人の女優さんも見事にデ・パルマの世界にハマっています。レイチェル・マクアダムスはウディ・アレン監督の「ミッドナイト・イン・パリ」と同じ人とは思えないほどの妖艶(悪女)ぶりにびっくり!ノオミ・ラパスは初見でしたが、レイチェル・マクアダムス以上に強く印象に残りました。ストーリーだけを追えば、決して目新しい趣向ではなく、企業における女性の上司と部下。部下の手柄を上司が横取りし、彼氏を取った取られたといった「女同士の駆け引き」が次第にエスカレートし、やがては「殺意」に転ずるというものです。しかし、撮る人が撮ると、かくも「目が釘づけ」作品になるのですから「映画における撮影」を甘くみてはいけませんということになるのです。この映画では、映画の中で携帯電話のカメラや隠し撮りカメラ、駐車場の防犯カメラ等の「映像」がとても重要な役割を果たしており、それだけにこの作品では劇中の「映像の扱い」がとても巧みで大変工夫されています。得意の2分割画面もあり、デ・パルマの面目躍如です。例えばハイヒールの色等、細かな色彩の扱いも計算されており「さすが」です。その他、小道具の巧みな使い方や物語の伏線の巡らし方も、ついニヤけてしまいます。つまり、デ・パルマ監督が極めてデ・パルマ監督らしい作品を撮った映画であり、新境地を拓いたというような映画ではありません。でもボクはそれでもいいのです。デ・パルマ監督らしい映画が観られたということが大事なのです。

★★★★☆ サスペンス佳作

『ドラゴン・タトゥーの女』の強烈な印象があるノオミ・ラパスがイザベル役。イザベルはかわいそうな役回りだが、クリスティーン(レイチェル・マクアダムス)のひねくれた性格が興味深かった。現実の企業や組織で、こういうタイプの上司が部下を痛めつけ退職に追い込み、次に採用した部下にも繰り返すという話をよく聞くからだ。様々なパッションがうごめくが、中でも歪んだ片思いのパッション(「愛していると言って」)が破滅をもたらす。出てくるもの全てがスタイリッシュで洗練されている。

★★★☆☆ 不要なラスト20分

最初のシーンからとても印象的な2人、見るからに姿も性格もどこか対照的。どんな関係なのかと最初から引き込まれる・・・。自己愛性パーソナリティ、ボーダーライン、そんな人間のそばにいると周囲にいるまともな人間の心が病み始める。それを地で行くような話が展開されていく。嘘、策略、嘲笑、罠・・・非人道的な限りを尽くして他者を追い込みその精神を支配していく。もちろん同性愛と異性愛のもつれあい、愛欲と嫉妬、そこにフォーカスしても楽しめる映画なのだろうが、「こころの病」というものをそこから生まれる「支配・被支配関係」として寓話的に描き出している気がして、なんだかすごく新しい映画だなという感じで見ていたのだが・・・ラスト20分で急に古臭いサスペンス映画に。ヒッチコックあたりから持ってきたかのようなつまらない種明かしとオチ。それ必要か?そんなオチをつけなくても成立してただろ?これまでの俺のワクワクを返せー!と叫びたくなってしまいました。

作品の詳細

作品名:パッション
原作名:Passion
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:ブライアン・デ・パルマ
公開:フランス 2013年2月13日、日本 2013年10月4日
上映時間:101分
制作国:ドイツ、フランス
製作費:2500万ドル
興行収入:130万ドル
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