ドラマ

従妹ベット

エロス渦巻く痛快無比な復讐のエンターテイメント

ジェシカ・ラング、エリザベス・シュー、ケリー・マクドナルド、3大セクシー女優が、過激に淫らにめらめらと燃やす復讐の炎

ストーリー:地味で陰気なベット(ジェシカ・ラング)は、長年一族の笑い者にされてきた。秘かに思いを寄せる貴族ヘクター(ヒュー・ローリー)も可憐で美しい従姉にとられてしまった。従姉が死に、後妻の坐に招かれると思いきやヘクターが望んだものは家政婦としてのベットであった。傷心のベットには、偶然知り合った心優しい青年の存在だけが唯一の歓びであった。ところが、その青年も、興味津々近付いてきた従姉の娘に寝取られてしまった。2代にわたって恋人を奪われたベットの怒りは心頭。積年の恨みを果たすべく復讐を誓う。ベットの復讐の魔の手は、まず、ヘクターの愛人であるジェニー(エリザベス・シュー)にのびる・・・。

出演:ジェシカ・ラング、エリザベス・シュー、ボブ・ホスキンス、ヒュー・ローリー、エイデン・ヤング、ケリー・マクドナルド、ジェラルディン・チャップリン、トビー・スティーブンス

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★☆ サスペンスではなくコメディです。

映画の内容説明に「サスペンス」とありますが、サスペンスというほどおどろおどろしいものではありません。貧しく容姿に恵まれないオールドミスのベットが自分にひどい扱いをした親戚一家や元恋人に復讐してゆく痛快なコメディです。話は淡々と進み怖い場面はありません。エリザベス・シューと間男のチョコレートのシーンなど、まるで艶笑話のようです。皆が皆、利己的で自分以外のことはどうでもよい。それを俯瞰して楽しむ類の作品です。バルザックの原作とは全く内容が異なりますが、私は映画のほうが最後スッキリ感があって好きでした。

★★★☆☆ 原作とは全く異なるが、見方を変えれば面白い。

原作はバルザック最後の長編小説、敬虔と悪徳、旧貴族と新興ブルジョア、「身分」から「金」への価値観の転換、という19世紀前半の社会を背景に、独身中年女性の従姉一族に対する屈折した復讐とその顛末を描く一種の群像劇。本作は映画化に当たり原作がほぼ原型を留めない程改作(登場人物の置き換え、ストーリーの大きな改変等)されており一般の評価は低い。しかし核心となるストーリーと人物像はしっかり押さえられている。ベットの妄執的な復讐心、彼女と組む原作のヴァレリーの代役である歌手の淫蕩と実利主義、ユロ男爵の「エロ男爵」とも言える異常な女好き。故にこれらの人物の織り成すBlack Comedyとする見方もある。そうみると「悪徳」が完勝し、ベットも生き残る本作(原作ではベットは復讐の最終結果を観ること無く死に、ヴァレリーも男女関係の縺れの果てに毒殺される)はそれなりに面白い。

作品の詳細

作品名:従妹ベット
原作名:Cousin Bette
監督:デ・マカナフ
脚本:オノレ・ド・バルザック
公開:イギリス 1998年6月12日
上映時間:108分
制作国:イギリス、アメリカ
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