シェイクスピア × アクション
シェイクスピア最後の悲劇『コリオレイナス』をレイフ・ファインズ、ジェラルド・バトラーほか豪華キャストで完全映画化。戦うことでしか生きられない男たちの、魂を揺さぶる戦争アクションの傑作が誕生!
ストーリー:ローマ侵略を狙う敵国のリーダー・オーフィディアス(ジェラルド・バトラー)は愛する国民のため、幾度となく戦いを繰り返していた。しかし、ローマの独裁者コリオレイナス(レイフ・ファインズ)を打ち負かせずにいた。数々の武勲により、着実に権力をつけていくコリオレイナスだったが、彼の独裁性に危機を感じた政治家たちの策略により、暴徒と化した国民に飲み込まれていく。もはや、彼の味方は政治的野心溢れる母親・ヴォルムニア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)、ただ彼の無事を祈る美しい妻・ヴァージリア(ジェシカ・チャステイン)、そして政治家の師と仰ぐメニーニアス(ブライアン・コックス)だけであった。しかし彼らの助けも虚しく、ついには国を追放されてしまう。裏切りと絶望に包まれたコリオレイナスが一人訪れた先は宿敵オーフィディアスの所であった。果たして彼の目的とは・・・。
出演:レイフ・ファインズ、ジェラルド・バトラー、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、ブライアン・コックス、ジェシカ・チャステイン、ジョン・カニ、ジェームズ・ネスビット
★★★★★ 現代戦では違和感があるが、おもしろい。
腕力と勇敢さによるカリスマ性で掴んだ地位を、その守っている民衆に罵倒され、追放され、純粋な心は崩壊し、報復にむかう過程がやるせなく感じた。敵役であるジェラルド・バトラーの戦闘服姿がかっこいい。
★★★★★ He is a tiger I’m proud to hunt.
古代ローマから砂塵舞う戦場へ。シェイクスピアの古典劇を大胆にアレンジし、見事に現代に蘇らせた意欲作。監督・主演を務めるレイフ・ファインズが圧巻。今や売れっ子のジェシカ・チャステイン、ヴァネッサ・レッドグレイブ、初代レクター博士ことブライアン・コックスなど、脇を固める実力派俳優たちの演技も光る。役者たちの底力をたっぷりと堪能できる1作。難しそうだからといって敬遠しないで、ぜひとも観てほしいな。「これが映画だ」なんて文句はこういう作品のためにこそある。あと、タイトルは『コリオレイナス』のままの方が良かったのに。
★★★★☆ 現在のシェイクスピア劇の正しい反映
台詞がシェイクスピアの古典劇なのに、設定が現代劇という点に違和感を持つ人がいるようだが、恐らく舞台で生のシェイクスピア物を観たことがないのだろう。洋の東西を問わず、現在のシェイクスピア物でトーガをまとったジュリアス・シーザーや提灯ブルマーのハムレットなどは、ほとんど観る事は出来ない。ロイヤル・シェイクスピア・シアターの「オセロー」は第二次大戦中のアフリカ戦線の司令官だし、劇団AUNの「リチャード三世」では特攻服に身を包んだ右翼が「この剣」と言いながら、金属バットで殴り合う。蜷川幸雄の「ハムレット」では、迷彩服を着たゲリラのフォーティンブラスが、あろうことかアサルトライフルでホレイショを射殺する。現代のシェイクスピア劇の多くは、台詞はシェイクスピアそのままに、設定は大きく変えるというのが主流なので、この「英雄の証明」もまた、そうした趣向を現代の中東あたりに求めたに過ぎない。決して奇を衒った物でも、笑止な試みでもない。むしろ、趣向としてはかなり完成度が高い方だ。
★★★☆☆ レイフ・ファインズは超演技派
レイフ・ファインズといえば『シンドラーのリスト』や『レッド・ドラゴン』などに出ている俳優だが、今回初の監督作品ということで観てみた。演技は物凄くうまいが、面白い映画かというとそうでもない。
作品の詳細
作品名:英雄の証明 |
原作名:Coriolanus |
監督:レイフ・ファインズ |
脚本:ジョン・ローガン |
原作:ウィリアム・シェイクスピア『コリオレイナス』 |
公開:イギリス 2012年1月20日、日本 2012年2月25日 |
上映時間:123分 |
制作国:イギリス |
製作費:700万ドル |
興行収入:1000万ドル |
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