スリラー

ハードエイト

ギャンブルの街ネバタ州リノを舞台に、友情・裏切り・贖罪を描いたハード・ドラマ!

ストーリー:母親の葬儀代を稼ぐためベガスに乗り込み文無しとなったジョン(ジョン・C・ライリー)は、初老の賭博師シドニーに拾われて一人前のギャンブラーに育てられる。生活を立て直したジョンは、片思いだった魅力的なウエイトレス、クレメンタイン(グウィネス・パルトロー)と結ばれ幸せの絶頂に。しかしその一方でシドニーが快く思わないカジノの警備主任ジミー(サミュエル・L・ジャクソン)とつるむようになる。そんなある日、クレメンタインが抱える「秘密」がきっかけで窮地に追いこまれた二人を救うためにシドニーはまたも一肌脱ぐことに・・・。彼はなぜ息子のようにジョンを愛するのか?そしてクレメンタインの抱える秘密とは?

出演:ジョン・C・ライリー、フィリップ・ベイカー・ホール、グウィネス・パルトロー、サミュエル・L・ジャクソン、フィリップ・シーモア・ホフマン、メローラ・ウォルターズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★☆ 償いはできたか?

「Hard Eight」とは「さいころ2個が4目のゾロメ」になることだそうで、カジノが舞台と言う事は当然察しがつく。主な登場人物は4人。人間関係、人間模様、個々の生活が描かれた心理劇という感じで、派手さは全くなく淡々と静かに話が進む。しかし不思議に目が離せない。初老のギャンブラー・シドニー(フィリップ・ベイカー・ホール)という人間とジョン(ジョン・C・ライリー)の人間関係がミソ。シドニーがジョンに何の脈絡もなく親切に近付くオープニングから、観る者は何かあると直感する。それが最後まで無理なく我々を引っ張っていく。なるようになっていく話の流れに全く無理はない。それが物足らないのではなく、むしろ心地よい。ポール・トーマス・アンダーソン監督の手腕だろう。

★★★★☆ ポール・トーマス・アンダーソン監督の長編第1作

ポール・トーマス・アンダーソン監督の長編第1作(1996年)。もともと監督自身の意向は “Sydney” というタイトルだったにもかかわらず、制作会社により現在のタイトルに変更させられたうえ上映時間もカットさせらたため、アンダーソンにとっては不本意な作品になったと言われます。アンダーソンの長編第2作『ブギーナイツ』(1997年)、第3作『マグノリア』(1999年)と、今では90年代を代表する作品に数えられる2作の群像劇とは異なり、話の筋はいたって単純。ウダツの上がらない若者とカリスマ性ある初老の男が出会い、一度は幸福な師弟関係を築くものの、次第にふたりのあいだに綻びが生じていく様がシンプルに描かれています。物語ははじめ若者の成長を描くと見せかけて、徐々に転調。若者の恋人が破滅のきっかけをつくるファム・ファタルとして機能したり、主人公の精神が追いつめられ自暴自棄な行動をとらざるをえなくなったりと、ノワール的な暗い影を帯びていきます。そして最後に、この物語の本当の「主人公」が誰だったのか。それが罪と贖罪というテーマとともに明らかになります。その意味でやはり本作のタイトルにふさわしいのは “Sydney” なのでしょう。処女作には作家のすべてがつまっているとよく言われます。それは本作でも同じ。一見すると屈強ながらも、裏に未成熟さと欺瞞を抱えた「父性」。「(疑似)家族」という関係をとおして、アンダーソンが絶えず描き続けるモチーフが表れています。「父性」とはアメリカ映画において強迫観念的に反復されるモチーフですが、しかしながらアンダーソンにとってそれを乗り越えることで成長させてくれる対象にはなりえません。彼の作品において「息子」はつねに威厳ある「父」と対峙するものの、権威ある「父」の姿は虚像にすぎず、実像はすでに去勢されており、「父殺し」による「息子」の成長は挫折させられるよう運命づけられています。それでもアンダーソンが描く物語の本質は「愛」にある、と個人的には思います。相手の心身をすり減らすほど絶対的な帰依を求め、極端な潔癖さゆえにわずかな心移りも許さない。あまりに純粋な一方、あまりに独りよがりで、じっさいには成就しえない「愛」。アンダーソン作品を観るたび、そんな実現不可能な関係性への果てなき渇望にいつも心を動かされてしまいます。

★★★☆☆ 面白かったです

ラスベガスのカジノ攻略法など、最初から興味をそそられ引き込まれる映画だった。グウィネス・パルトロウのだらしなさや、ジョン・C・ライリーのダメっぽさもいい。存在感あるフィリップ・ベイカー・ホール、フィリップ・シーモア・ホフマンも良かった。いい持ち味の役者さん達が揃っていたので、次に何が起こるんだろうと妙な面白さがあった。最後、もっと何かあるかと思っていたので意外とあっけない結末が拍子抜けでした〜。

作品の詳細

作品名:ハードエイト
原作名:ポール・トーマス・アンダーソン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
公開:アメリカ 1997年2月28日
上映時間:101分
制作国:アメリカ
製作費:300万ドル
興行収入:20万ドル
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