スリラー

カリートの道

明日をも分からない街で、仁義を貫こうとする一人の男が泥沼から抜け出そうともがく犯罪ドラマ

ストーリー:投獄されていた麻薬王カリート・ブリガンテ(アル・パチーノ)は、親友である弁護士、デイヴィッド(ショーン・ペン)の尽力で出所。獄中で5年間過ごした彼にはヤクザな世界から足を洗い、バハマのパラダイス島でレンタカー店を営むという計画があった。引退を決め、かつての街に戻ったカリートだったが初日から銃撃戦に巻き込まれ夢の実現に必要な資金を得るために投資したナイトクラブでも次々トラブルに見舞われる。それでも計画に向かって動き出したカリートは、一方で5年前に別れた恋人ゲイル(ペネロープ・アン・ミラー)のことを想い続けていた・・・。誰も信用できない汚れきった街と、逃れられない宿命に逆らっていくカリートに“楽園への脱出”の道は開けるのか?

出演:アル・パチーノ、ショーン・ペン、ペネロープ・アン・ミラー、ジョン・レグイザモ、ルイス・ガスマン、ジェームズ・レブホーン、ヴィゴ・モーテンセン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 頭がよくて、場を察して、先を読めなきゃ生き残れないマフィアの世界

いやぁ、ほんとにアル・パチーノがかっこ良い!素敵ですね~♪うっとりしちゃいました。髭を伸ばし、黒い長めのコート、ちょっと長めの髪、そしてスリムな体型その彼がただ歩いてるだけでも、くらくらしちゃいそうなくらいかっこ良かったです。今思い出しても、目が潤んじゃうくらいです。出だしからして、引き込まれる映像、そしてそこから回想シーンのようにそこにたどり着くまでのストーリーが描かれて・・・、そしてまた出だしのシーンに戻ってラストへ。その手法はなかなか良かったんですが、ラストが出だしでわかっちゃうところがちょっと残念だったかなぁ。こういうマフィア映画を見て、いつも思うんですが、バカじゃマフィアはやれませんね。頭良くないと駄目だし、場を察し、先を読まなきゃ生き残れないし。そういうのみんな出来ちゃう素晴らしいカリートが、めちゃくちゃ素敵でした。自ら刑務所に入る前に捨てた彼女ゲイル(ペネロープ・アン・ミラー)を心から想ってる彼の純粋さも優しさも素晴らしかったし、2人のラブシーンの場面はドキドキしちゃいました。「You are so beautiful」が「これ」と言う場所で流れるんですよね~。
しばらく口ずさんじゃうくらい、印象に残りました。とにもかくにも、アル・パチーノのかっこ良さを充分堪能できる映画でした。

★★★★★ 義理を重んじる男が裏切り者達に翻弄される物語

裏社会で生き抜く難しさへの疲れと年齢による衰えもあり、出所後足を洗って新しい世界へと旅立ちたいという夢をもつ。一つの職業で一定の評価を得てその仕事が天職となった人でも、ちょっとした人生の空白が訪れたときに“自分にはまだ他の人生もあるんじゃないか?”と他の職に従事する人に憧れを持つことがあるのではないだろうか。そうした人にも共感を与え、物語に入り込めるストーリーになっていると思う。義理がたい男が近代の裏社会で生きて行く難しさを巧妙に描いた作品。義理深さを重んじる社会から要領良く立ち回る者がはびこる社会へと、変わりゆくマフィアの世界を如実に表している。使われる楽曲もエンディングに至るまでよく練られていて、そうして世代交代して行く時代の変化、歳を重ねてきた人の人生の背景としても素晴らしい構成となっている。若い頃から悪の社会に身を投じ、身のこなしや本能までも裏社会に染まった男をアルパチーノが演じている。年齢を重ねても子供のように夢を見る姿、筋が通った男の強さ、心の奥に秘めた憂いなどをこれほど見事に演じ切れる俳優は多くないだろう。

★★★★★ アル・パチーノの美しさ。ラストへのカウントダウンは完璧です!

アル・パチーノが好きです。『スカーフェイス』も好きで、麻薬がらみ移民がらみのストーリーでカリートの道にすこしかぶる印象がありますが、スカーフェイスは自分自身がジャンキーになってしまうので、もともこもないのですが、カリートは自分自身は理性も残っていて社会復帰し、ささやかな夢を見ている人物なので、見てて切ないです。ラスト近くのイタリアン・マフィアとの攻防は凄過ぎます。ドキドキとはこのことです。なにか、流れるようなダンスかバレエを見ているような気になります。一瞬の時間が引き伸ばされる感覚の手法、アンタッチャブルのシカゴ駅での銃撃戦を思い出したのですが、後で調べて、やはりアンタッチャブルの応用シーンだということがわかり、ちょっと嬉しかったです。カリート演じるあるパチーノは、ホントに美しいし、若いです。あご髯が似合う!!『セント・オブ・ウーマン』で、かなり老けた印象でしたが、カリートの道はそれより後の作品(1年後)とのことで、驚きました。いろんな年齢が演じられるのね~と、また心酔。

★★★★☆ ドラマチックなラブストーリー

マフィア(ギャング?)の抗争を骨組みとしつつ,人間関係のすれ違いによってボタンを掛け違ったように変化していく運命を描いた、割とナイーブな映画だと思います。交差する人間関係や過去・現在・未来の因果関係の見せ方がうまい。「ラブストーリーは悲劇でこそロマンチック」と誰かが言っていましたが、だとしたらこれはかなりロマンチック度高め。主人公の男気度もだいぶ高いです。過去があって未来があるわけですから、未来の運命は過去の行いに左右され,簡単には逃れられない。そんなシビアな現実感のある辛口な映画。

作品の詳細

作品名:カリートの道
原作名:Carlito’s Way
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:デヴィッド・コープ
公開:アメリカ 1993年11月10日、日本 1994年4月23日
上映時間:144分
制作国:アメリカ
製作費:3000万ドル
興行収入:6300万ドル
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