実話を基に描かれた衝撃のスリリング・サスペンス!
ストーリー:FBI捜査官を目指す訓練生エリック・オニール(ライアン・フィリップ)は、ある日、上司バロウズ(ローラ・リニー)に呼び出され新たな指令を言い渡される。それは、組織内でもトップクラスの捜査官と謳われるロバート・ハンセン(クリス・クーパー)をマークすることだった。ハンセンの行動を逐一報告するように言われたものの、知れば知るほどハンセンには怪しいところがない。自分の仕事に疑問を感じたオニールは、バロウズに真の目的を問い詰め、ハンセンが20年以上に渡りロシア圏にアメリカの国家機密を漏らしているという極秘の捜査情報を知らされる。自分に課せられていた任務の重大さを知り、史上最悪の裏切り者の逮捕に向け慎重に真実に迫っていくオニールだったが、やがてハンセンもオニールの監視に気づき始める・・・。
出演:クリス・クーパー、ライアン・フィリップ、ローラ・リニー、デニス・ヘイスバート、カロリン・ダヴァーナス、ゲイリー・コール、キャスリーン・クインラン、ブルース・デイヴィソン
★★★★★ いや〜渋い!!
クリス・クーパーはこういう役本当にピッタリですよ。人を疑う顔とか本当に渋いし、クリス・クーパーお決まりのしかめっ面も何度も観ることができます(笑)『アダプテーション』では変わった栽培家を演じてアカデミー賞を受賞しましたが、個人的にはこういうスーツを着ていてクールな役が好きです。本作の役はドストライクでした!あの哀愁のしかめっ面が頭から離れない・・・そうそう『ボーン・アイデンティティー』の役とかもいいですよね〜。彼って結構脇役が多いですが、本作では彼が作品をどんどん引っ張っていきます!ハンセン(クリス・クーパー)がじわじわと追い詰められていくとことか、心理戦にはかなり緊張感があってそちらも見所です!主人公2人の人間性をしっかりと描きながら、ハンセン逮捕までの一部始終を事細かに描いています。製作には実際にハンセンを逮捕に追いやった男、エリック・オニールがFBI許諾のもと全面協力していて、確かにリアリティは他のこの手の映画とは一線を画していました。実話だからと言って淡々とストーリーが進んでいくのではなく、非常に緊迫したストーリー展開を楽しむことができる作品です。クリス・クーパーもさることながら、ライアン・フィリップも好演です。ベテランに立ち向かう新人捜査官を演じ切っています。しかし、作品の雰囲気を支配するのはやはり“アメリカを売った男”ハンセン。「クリス・クーパー観たいならこの映画を観ろ!」という感じです(笑)
★★★★☆ 実際にアメリカで起きた史上最悪のスパイ事件!!
実話を元にした話ですが、こんな事が実際に起きていた、というのがコワい。FBI特別捜査官ロバート・ハンセンがFBIのみならず、CIA・ホワイトハウス・国防総省・国家安全保障局の極秘文書を大量にKGBに売り続け、そのせいでロシアに潜伏していたCIAのスパイ3人がKGBに処刑された。ハンセンを告訴する証拠をつかむ為に内偵を命じられたFBI捜査官訓練生エリック・オニールは、ハンセンの助手となり、行動の一部始終を上司バロウズに報告、新婚の妻に真実を明かすことも出来ずにただひたすら調査をすすめていく。非常に緊迫したストーリー展開で楽しめました。ハンセンは家族に恵まれた敬虔なカソリック教徒なのに、なぜスパイになったのか動機が分からなかったのが残念。「一番はお金、二番目に自己顕示欲、三番目にもしかしたら愛国心」とハンセンが語る場面があるが、本当のところ何が動機だったのか?彼の奥さんや家族が彼のスパイ行為を認識していたかどうかも知りたかった。内偵調査は相手や自分の家族、さらに自分さえも欺かねばならず、非常に神経をすり減らしてしまう仕事だ。捜査官として優秀な資質を持ちながら、エリックはハンセンが逮捕された後、FBIを去り、弁護士になる。ハンセンは良き家庭人で、敬虔なクリスチャン、極悪人ではない(らしい)事が、エリックにFBIで働き続ける意義を問い直させたのかも知れない。ハンセンの人となりが分かれば、より理解度が増しただろう。
作品の詳細
作品名:アメリカを売った男 |
原作名:Breach |
監督:ビリー・レイ |
脚本:ビリー・レイ |
公開:アメリカ 2007年2月16日、日本 2008年3月8日 |
上映時間:110分 |
制作国:アメリカ |
製作費:2300万ドル |
興行収入:4100万ドル |
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