なぜこの作品がヒットしたかこの眼で確かめろ!
カナダの異才が放つ、今まで体験したことのない新感覚ゲーム・サスペンス
この映画は、ゲーム感覚溢れる斬新なアイデアとスタイリッシュな映像センスで、全く新しいドラマのスタイルを確立し、トロント映画祭やサンダンス映画祭などで圧倒的な歓迎を受けた、カナダの新鋭ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の長編デビュー作。無駄なエピソードを一切排し、ただひたすら脱出サスペンスと心理ドラマに集中した91分は緊張の連続で、全く気が抜けない。ナタリ監督は残酷描写やショック演出よりも得体の知れない緊張感を持続させることにより、真の恐怖を演出している。
ストーリー:ある日突然理由もなく、男女6人が鋼鉄の立方体の部屋に閉じ込められる。そこは他にもたくさんの同じ部屋があり、その集合体で作られた、巨大な立方体(CUBE)になっている。各部屋に6つあるハッチの中からひとつを選び隣室へ移動しながら出口を探す以外、脱出方法はない。しかも部屋には様々な殺人トラップが仕掛けられている! そんな極限状態の下、絶望的なサバイバルを繰り広げる6人。やがて一つ一つ謎と罠をクリアしてゆくうちに、彼らの精神状態が徐々に狂い始めてゆく・・・。果たして無事にこのCUBEから脱出できるのか?あるいは本当に出口はあるのか?今ギリギリの緊張の中、死のゲームがセットされた・・・。
出演:モーリス・ディーン・ウィント、ニッキー・グァダーニ、ニコール・デ・ボア、ウェイン・ロブソン、デヴィッド・ヒューレット、アンドリュー・ミラー
★★★★★ ヴィンチェンゾ・ナタリの最高傑作
実写1作目にコレだけのものを作ると後がつらい、これ以降の作品は残念ながらカスだらけです。なんか一発屋芸人みたいですよね。
★★★★☆ 最初に作った者の勝ち
今でこそ、このような「密室監禁映画」は多数あるが、嚆矢となったのが本作。まず、立方体の部屋の造形がすばらしい。6面の壁・床・天井全てが同じ構造で、面の真ん中のハッチを除いてはみな発光している。よくみるとIC回路のような造形が施されている。発光色が白だとまるでハッチを開ければすぐにでも外界へ飛び出せるように錯覚させる。しかし、ハッチの向こうの風景は「絶望を予見させる暗い赤」の場合もある。ただし、「色」と「安全性」は別の話。トラップのある部屋にうかつに入ると、さいころステーキのように切断されたり、顔の全部を薬品で溶かされたりして絶命する。立方体の部屋の造形に比べて、閉じ込められた6人はよくあるパターンに見えた。黒人警官、女医、女子学生、脱獄王、無気力な男、そしてあきらかにおかしい青年。この中で「こいつは絶対に問題行動を起こす」とにらんだ者は、やはり問題を起こした。制作者は「わざと」やっている。外へ出るにはハッチを開けて、となりの部屋の不可思議な番号を読んで、安全化どうか確認するしかない。3桁の番号が3つ。数学専攻の女子学生は法則を見つけるが、あるところで間違っていたことに気づく。それを救ったのは意外な人物。こういう映画は、最初にやらないと意味がない。まねをするとどれほど巧く作っても「盗作!」と言われる。
作品の詳細
作品名:キューブ |
原作名:Cube |
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ |
脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ、グレーム・マンソン、アンドレ・ビジェリク |
公開:カナダ 1997年9月9日、日本 1998年9月12日 |
上映時間:90分 |
制作国:カナダ |
製作費:35万ドル |
興行収入:900万ドル |
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