真実への旅が、今始まる
死ですら断ち切ることのできない姉妹の絆を美しく、力強く描いた感動のドラマ
ストーリー:1976年。高校を卒業したフィービー(ジョーダナ・ブリュースター)は、7年前、恋人とヨーロッパへ旅立ったまま帰らぬ人となった姉フェイス(キャメロン・ディアス)の死を今も引きずっていた。フィービーは姉の死の真相を知るため、母親の反対を押し切って、姉の足跡をたどる旅に出るのだった・・・。
出演:キャメロン・ディアス、ジョーダナ・ブリュースター、クリストファー・エクルストン、ブライス・ダナー、トリック・バーギン、カミーラ・ベル
★★★★★ 「死」は、姉妹の絆すら絶ち切れなかった。
私はこの作品、結構好きです。それは自分が1970年代生まれだからか、回想シーンを観てるととても懐かしい気持ちになるし、私にも兄弟に姉妹が居るからでしょうか?何か妙に惹かれる作品で、毎年夏になると観たくなります。ちなみにレビューのタイトルは、この映画のキャッチコピーです。内容的に賛否両論はあるかとは思いますが、特に私と同じく兄弟に姉妹がいる方に観て頂きたい作品だと思います。
★★★★★ この人に同情して私は、涙がとまらなかった。
姉フェイスは「この世は自分の手で変えることができる」という信念を胸に激動の1970年代を生き抜いた。妹フィービーはいわゆる「無意思・無気力・無感動」時代といわれた1980年代の若者である。このふたりが対象的に描かれていて、興味深い。日本でも1980年代層(私もそのひとり)は、先輩の反戦運動などでの活躍話をどこか違った世界での出来事のように聞き、後輩の海外での人道活動の報告をこれまた自分にはできないやと思いながら聞いているというなんともトホホの世代なのである。(いや全員トホホなわけではなくて女子の総合職が導入され始めた頃で活躍されたかたも多くいらっしゃたが…)だから妹フィービーの姉の行動に対するとまどいがよくわかる。姉フェイスは恋人のとめるのも聞かず過激派革命団体に参加し、そこでの行動が無関係の人の命を奪ってしまったことを苦にするのだが、革命団体のボスや仲間は彼女の嘆きを理解してくれない。団体の名を上げるために派手な行動を企画し、実行者に新参の女性を使い、事件が起きれば捨てる。なんとも悔しいことだ。フェイスの死の場に立ち合ってしまった恋人が、フェイスを救い得なかったこと、フェイスの家族にうそをつきとおしたことに苦悩しながら魂の抜けたように生きる姿は胸を打つ。ウルフと呼ばれたヒッピー姿の若い頃とはまったく違う姿で世を避けるように生きているこの人に私は同情して、涙がとまらなかった。
★★★★★ さわやかな映画。
自ら命を絶った姉、フェイスの面影を追い続けるフィービー。18歳になった彼女は、姉の死の真相を突き止めるため、ヨーロッパへと旅に出る。一夏の体験を通して、姉とは違うほんとうの自分らしさに気づきはじめる少女。その姿がとても美しく、瑞々しい。姉のフェイスの死は、若者たちが世界を変えることが出来ると信じた時代の、純粋さ故の悲劇だと言える。理想を追うことの危うさを考えさせられる。フェイス役のキャメロン・ディアス、フィービー役のジョーダナ・フリュースターとも魅力的で、さわやかな映画である。
★★★☆☆ 見る人次第
雰囲気・音楽は独特なものがあって引き込まれます。こんな懐かしいようななんともいえない不思議な雰囲気の映画を未だかつて見た事がないです。本当に、私自身も好きです。ですが、私には姉の自殺理由がそんな衝撃的なものには思わえなかったです。ストーリーが少し、捻りがないような…そんな印象を受けました。逆に言葉を変えれば、姉が自殺した理由は疑問に思う所なく、わかります。こういう雰囲気なので、もう少しちょっと疑問が残る、余韻が残る理由にして欲しかったな、と。
作品の詳細
作品名:姉のいた夏、いない夏。 |
原作名:The Invisible Circus |
監督:アダム・ブルックス |
脚本:アダム・ブルックス |
公開:アメリカ 2001年2月2日、日本 2001年7月7日 |
上映時間:93分 |
制作国:アメリカ |
興行収入:70万ドル |
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