生き残るだけなら易しいかもしれない・・・。本当に難しいのは生きてゆくことだ。
ストーリー:フェデラル・エクスプレスのシステム・エンジニアとして働くチャック・ノーランド(トム・ハンクス)は、仕事と時間に追われる日々を過していた。責任感の強い彼は、秒きざみのスケジュールの中で仕事に没頭し、最大のシステムで最大の成果をあげるべく、あらゆる処理にあたっていた。そんな彼にもただひとつ“処理”しきれないものがあった。それは恋人ケリー(ヘレン・ハント)と過ごす時間がほとんど取れないということ・・・。嵐の夜、チャックのその生活に突然終止符が打たれた。彼の乗る飛行機の墜落事故。遠く離れた無人島に孤立したことで、想像も出来ない孤独の中に、ただひとり投げ出されてしまったのだ。日常から切り離され、誰とも連絡も取れないまま、生きる事だけ考える4年の日々。チャックは徐々に肉体的にも精神的にも変化してゆく。現代社会から受ける影響もプレッシャーもなくなった状態の中で、人生の成功や、人生そのものに対する考え方が大きく変わってゆく。そして・・・。
出演:トム・ハンクス、ヘレン・ハント、ニック・サーシー、ジェニファー・ルイス、クリス・ノース、ラリ・ホワイト、ピーター・フォン・バーグ、ヴィンス・マーティン
★★★★★ 静かな感動をくれた映画、でも号泣したのは「ウィルソ~ン」の場面
映画タイトルが「キャストアウェイ(漂流)」なので、無人島でのサバイバル作品かなと見始めたのですが、もっと深く大変感動的な内容でした。「キャストアウェイ(漂流)」というのは無人島生活のことだけではなく、人の人生そのものの漂流を指しているような気がしました。無人島で過酷な環境を生き抜いた主人公ですが、文明社会に戻っても別の意味で過酷な状況が待ち受けています。そこでどう判断し行動するのか。ラスト近く友人に無人島でのことを語ります。もうだめだと思ったけど、「息をし続ける」と決めた。やがて夜が明け日が昇り、波が新しい何かを運んできてくれた。だからこれからも「息をし続ける」と。光の見えるラストシーンが印象的です。多少の雨風に負けずに歩いていこう、だって私には靴がある、なんだかそんな考えが浮かんだ映画でした。
★★★★★ 深みのある映画
これの映画のポイントは他のレビューにもありますが、時間だと思います。基本的に登場人物が少なく、中盤はほとんど主人公のみの出演シーンが続きます。その影響もあり、帰国後最愛の妻と再開したときは本当に長い時間が経っていたことをより共感しやすくなっているように感じました。特別ダイナミックなシーンがあるわけではありませんが、リアルな漂流生活や人間関係の変化があり、段々と引き込まれていく映画だと思います。
★★★★☆ 日常生活の見直し・心の支えの大切さ・人生に対する前向きな姿勢を感じました
順風満帆・結婚間近な生活から一変、無人島生活を余儀なくされる。島にたどり着いてから苦労しながらも少しづつ身を固め、食料や水の取り方を覚え、適応していくシーンはワクワクします。途中に直面する肉体的・精神的な辛さや、葛藤など、人間のリアルな危機意識を疑似的に体験させてくれる。それと比べて今の自分たちはぬるま湯のような生活だな~と感じた。甘くない無人島生活を疑似体験しているようで、自分の生活を見直したいと感じた。初めて火を起こして、わかりやすく得意気になり気分よく叫ぶシーンや、”ウィルソン”との関係を見ていると、人間は少しづつ満たされてくると、余裕ができて次の段階を考えるようになるんだなと面白く思った。そして生活できるだけでは、人は長く生きていけない。心の支えとなるものが大切だと思った。無事救助されて元の社会に戻ったときに感じる便利さ、モノがあふれかえている環境、食料の有り余ってる様子に戸惑うシーンなんかは、新鮮。半面、過酷な生活のなかでずっと心の支えにしてきたことへの期待は、結局現実社会では実らず、つらい結果となったが、それも飲み込んで前向きに生きていこうとする姿勢が晴れ晴れしかった。映画全体で面白く、そして自分を振り返るよい機会になった。またしばらくして見たいなと思いました。
作品の詳細
作品名:キャスト・アウェイ |
原作名:Cast Away |
監督:ロバート・ゼメキス |
脚本:ウィリアム・ブロイルズ・ジュニア |
公開:アメリカ 2000年12月22日、日本 2001年2月24日 |
上映時間:144分 |
制作国:アメリカ |
製作費:9000万ドル |
興行収入:4億2900万ドル |
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