ドラマ

小説家を見つけたら

その場所はN.Y. 、かけがえのない人を“見つけたら”素晴らしい奇跡が起こるかもしれない・・・。

■アカデミー賞スタッフ・キャストが総力を結集して贈る、爽やかな涙の感動作「小説家を見つけたら」はN.Y.の片隅で心を閉ざして隠遁した幻の大作家(ショーン・コネリー)が、16才の少年(ボブ・ブラウン)に偶然“見つけられた”ことから、はじまる“奇跡”の物語。N.Y. の下町に生きる少年が才能を“見つけられ”アッパーな世界へと羽ばたいていく。その大作家の発見こそが天才少年である彼にとって“オズの国”の入り口だった。そしてその孤独な大作家にも、別世界への扉が開いて・・・。

■大作家は少年の文学的才能を“見つけ”、その天才的な才能を育むことで予期せず自らの再生を果たしていく。少年は“小説家”のレッスンを受ける中で、自らの方向を見出していく。そして少年が“見つけた”同級生(アンナ・パキン)との淡い初恋の行方・・・。

■出会いの大切さ、優しさの困難さ。だからこそ尊い優しさの意味、勇気の裏打ちがなければ、そこに意味がないことを、ほろ苦く切なく、シンプルだけれど新しい筆致で描き出す清々しい涙の名作です。ショーン・コネリ一、アンナ・パキン、マット・デイモン競演、アカデミー賞スタッフ・キャストが総力を結集。心楽しい N.Y.文学&ジャズへのオマージュが満載されている。

■監督『グッド・ウィル・ハンティング』のガス・ヴァン・サント、製作『恋愛小説家』のローレンス・マーク、衣装『イングリッシュ・ぺイシェント』のアン・ロス、『アンタッチャブル』の、ショーン・コネリ一、『ピアノ・レッスン』のアンナ・パキン、『アマデウス』のF. マーリー・エイブラハム、マット・デイモンなどアカデミー賞受賞者が勢ぞろい。

■音楽はマイルス・デイビスなどモダン・ジャズを満載、サリンジャー、ピンチョンといった米文学へのオマージュも捧げながら NYの下町とアッパーなマンハッタン、その2つの世界を心楽しく彩ります。この春、次に“発見される”のは、あなた自身かもしれな い。

ストーリー:バスケットボールのプロ選手を目指す、ブロンクスに住む16歳の高校生ジャマール。彼には隠れた文学の才能があった。偶然か運命の導きか、彼が見つけたのは40年前ピューリッツァー賞に輝いた処女作一作だけを残して文壇から消えた幻の大作家、フォレスターだった。少年に文学の才能を見出した大作家は彼の導き手となると同時に、自らも、心閉ざして生きてきた人生に向き合うことになる・・・。

出演:ショーン・コネリー、ロブ・ブラウン、F・マーリー・エイブラハム、アンナ・パキン、マット・デイモン、マイケル・ヌーリー、マイケル・ピット

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 繰り返し見たい映画

最初に見たときよりも、ずっといろいろ気づくところが多く、楽しめました。繰り返し見るとより面白くなる映画だと思います。小さな伏線が多く楽しめます。余談ですが今回初めて原題がFinding Forresterであることに気づきました。公開時に「小説家を見つけたら」という言葉が老小説家を見つけたのか、若き才能あふれる小説家の卵を見つけたのか分からないでいたので、やっと解決できました。

★★★★★ 美しい師弟愛 

私の大好きな「ガス・ヴァン・サント監督」の作品。16歳の少年と、過去に優れた小説を1つだけ残して姿を消した小説家との友情を描く。この少年は文才があり、天才的な小説家から指導を受け、さらに才能を伸ばしていく。彼らは完璧でなく、短所を持っているが、お互い議論しながら成長していく。主演には、一般公募の新人ロブ・ブラウンを起用している。彼は演技経験無しにも関わらず、他の俳優や関係者から絶賛された。特に、ショーン・コネリーは、彼に熱心に指導したようだ。脇役として、「グース」や「ピアノレッスン」で主演を演じているアンナ・パキンも出ている。また、ちょい役で、マッド・デイモンが出ているのが、とてもうれしい。いつもながら、監督のセンスの良さと知的な作品に感動する。低予算で、これだけの作品を作ったことは「素晴らしい」の一言。

★★★★★ とてもよい仕上がりになっている

ウィリアム・フォレスターがなぜ1冊しか本を公表しなかったか、その理由を知ると、胸が詰まる。人の心無い言動は、たとえそれが悪気のないものであっても、相手の人生を狂わすものなのだ。戦争は、戦争に参加した者だけでなく、その家族までも不幸にするものなのだ。彼が、50年間、鬱積していたこの苦しみを、ジャマールに吐露する場面では、涙が出た。ジャマールは、彼の心を開き、新しい旅立ちへとそっと背を押す。人の心を癒すことに、年齢や人種といったバックグラウンドは、関係ない。このストーリーのように、何も持たない若輩者が大先輩を癒すこともあるのだ。それは、人生のミラクルで、嬉しいこと。貧困地区ブロンクス出身の黒人の少年が老成した考えを構築する背景には、今だに貧困層や人種に対する差別が残存することや、差別対象になる人間には小さい頃から差別に耐える精神力を持つことを強いられる、アメリカ社会の実情がある。差別をする側は、自分達の利益になるうちは、差別対象を受け入れたフリをして、利益にならないと知ると、捨てるのか。ジャマールの兄同様、この映画を観る者も、きっと憤慨するだろう。ウィリアム・フォレスターを演じるショーン・コネリーの渋さとジャマール・ウォレスを演じるロブ・ブラウンの若者らしいまっすぐさや力強さが、双方、魅力的で、とてもよい仕上がりになっている。

★★★★☆ 引き込まれていくストーリー。

邦題より原題のイメージが強い。英語を原文で読むスキルがなくても、文学へのアプローチを試してみたくなるような、言葉が持つ力を感じることができる。クライマックスでは泣けてしまった。

作品の詳細

作品名:小説家を見つけたら
原作名:Finding Forrester
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:マイク・リッチ
公開:アメリカ 2000年12月19日、日本 2001年3月10日
上映時間:136分
制作国:アメリカ
製作費:4300万ドル
興行収入:8000万ドル
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