ドラマ

あの頃ペニー・レインと

たった15歳でローリングストーン誌のライターとしてデビューしたウィリアム。優等生の彼を変えたのは、ロックと切ない初恋だった・・・

『ザ・エージェント』『バニラ・スカイ』のキャメロン・クロウ監督の自伝的ストーリー。レッド・ツェッペリン、ニール・ヤングなど大物アーティストの取材でジャーナリズムの伝説的存在となった自らの逸話を、70年代ロック・ミュージックにのせて贈る最高傑作。

ストーリー:厳格な母に育てられ、セックスもドラッグも知らない優等生。そんなウィリアム(パトリック・フュジット)が地元誌に書いた原稿がローリングストーン誌の目に留まり、フツーの15歳の生活から一転、ロックの世界に没頭してゆく。ブレイク寸前のバンドに同行取材することになったウィリアムは、グルーピーのリーダー、ペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と出会う。それは切ない恋の始まりだった・・・。

出演:パトリック・フュジット、マイケル・アンガラノ、ケイト・ハドソン、ビリー・クラダップ、フランシス・マクドーマンド、ジェイソン・リー、アンナ・パキン、フェアルザ・バルク、ズーイー・デシャネル、フィリップ・シーモア・ホフマン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ここ数年来で1、2を争う傑作

本当にセンスのいい傑作だと思います。実体験をもとに、というところがやっぱり面白いのでしょうね。ストーリーがあるような無いようななのに、ひとつひとつのエピソードがとても甘酸っぱいエモさにあふれていて、最後まで引き込まれます。刺激的なのに知的、フレッシュで美しいキャストたちにも、ミュージシャンたちの奏でる音にも心を震わされます。映画作品として、本当にいろんな刺激を与えてくれる快作だと思います。最後のコミカルな演出も憎い!こんなにオシャレな作品はなかなかないですね。

★★★★★  ペニーレインが魅力的

ロックに詳しくはありませんが、十分に楽しめました。「どこか現実的で丁寧な映画だな」というのが感想です。監督が実体験をもとに描いているせいか、登場人物が全員リアル。みんなどこか憎めない。目の前の快楽に流されがちなところも、その一方でちゃんと情熱をもっている。遊ばれているとわかりつつも、愛する人のそばにいたいというペニーの気持ち、そんなペニーを愛しながらそばで見続けるしかできない気持ち、愛する人を傷つけていても友として惹かれる気持ち・・・泥酔しているペニーに「君は覚えていないかもしれないけど、愛してるよ」と告白するシーンは心に染みました。誰もが経験する恋の難しさや純粋な愛情、人や社会とのかかわりの中で人間が少しずつ成長していく姿が丁寧に描かれています。10代ならではの繊細ながらキラキラした感情を少し思い出させてくれました。

★★★★☆ ロックンロールと青春

この映画を簡潔に表すとすると・・・15歳の少年が、憧れのロックの世界に飛び込んで、人と出会い、恋をして、成長する物語、かな?と思います。ロックの世界は知らないので、ツアーやコンサートの追っかけなど、こんな感じなのか…と学ぶことが多かったです。もう青春時代は大昔に終わってしまった年齢ですが、こういう華やかな世界も体験してみたかったと個人的には思います。自分に正直に、好きなことに邁進し親に心配かけながらもなんだかんだ家に帰ってくる。家族は切り離せないし、大切だし、好きなこともやりたいし…キレイな女の子とも恋をしてみたいし、憧れの世界にもどっぷり浸りたい・・・15歳という“大人になり切れない年齢”だからこそ体験できることが、丁寧に描かれた映画だと感じました。個人的に、レイン役のケイト・ハドソンが、魅力的で引き込まれました。この映画の時点では、20台前半でしょうか。ついつい追いかけたくなる、はかない少女を完璧に演じています。高評価のレビューが多いですが、見終わった後納得します。あの頃に戻りたいとか、片思いに疲れた、なんて方にもおすすめかもです。

★★★☆☆ 商業化する前、本物のきらめきに触れられる

1970年代のアメリカはベトナム戦争に参加し、外に出て戦う男と国内で遊び回る男に二分されていました。平等やラブアンドピースの美名のもと、マリファナとセックス三昧です。日本も対して変わりませんでしたけどね。音楽もそういう環境を色濃く反映しています。子供を連れたバンドマンの行脚を描いていますが、大半は下らないことに時間を使っています。内輪揉め、女の取り合い、薬などが話題の大半で、音楽性の違いなどでケンカすることはありません。やれ売上だ、やれカラオケランキング、ビルボードのチャートだと時間単位の変動に一喜一憂しなくて良い頃です。牧歌的で良い時代だな、と羨ましく感じました。村上春樹の作品もこういう時代背景の中で作られたんですよね。ラストシーンの二人のように、当時は庶民の手の届くところに政治や文化がありました。成功者と平民の距離が現在よりうんと近く感じられる時代でした。今ではすぐに広告スポンサー契約に押し込められ、アーティストは自由に動き回れませんよ。一方で不便だけど幸せな時代だったのだろうと映画で学べました。

作品の詳細

作品名:あの頃ペニー・レインと
原作名:Almost Famous
監督:キャメロン・クロウ
脚本:キャメロン・クロウ
公開:アメリカ 2000年9月13日、日本 2001年3月17日
上映時間:122分
制作国:アメリカ
製作費:6000万ドル
興行収入:4700万ドル
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