犯罪は行われ、死刑は確定した。だが真実はまだ語られてはいない。
死刑囚となった大学教授が、刑の執行前に語り始めた驚くべき証言。そして、ラストに明かされる、衝撃の真実。死刑制度をテーマに、名匠アラン・パーク監督が豪華キャストで描く上質のサスペンス・ドラマ。
ストーリー:雑誌記者ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)は、死刑囚、デビッド・ゲイル(ケビン・スぺイシ―)に指名され、死刑執行直前の3日間、彼のインタビューを行うことになる。死刑制度反対派の大学教授だったデビッドは、レイプ事件で大学を追われた後、元同僚の女性コンスタンス(ローラ・リネイ)を殺害した罪で死刑を宣告されていた。面会所の金網越しに事件の経緯を聞いたビッツイーは彼の無罪を確信するが・・・。
出演:ケヴィン・スペイシー、ケイト・ウィンスレット、 ローラ・リニー、ガブリエル・マン、マット・クレイヴン、 レオン・リッピー、ジム・ビーヴァー、 ローナ・ミトラ
★★★★★ サスペンス最高傑作!
死刑制度の賛否を問う作品かと思いきや、全体として『セブン』をしのぐ知的サスペンス映画に仕上がっている。どんでん返しに次ぐ、どんでん返し・・・主人公は観客と常に同じ立場にある。このため、観客はゲーム感覚で物語の進行を楽しむことができる。単純なサスペンス映画として対比した場合でも、あの『ユージュアル・サスペクツ』よりも面白かった。また、エンターテイメント性だけでなく、政治的主張も含んでいる。無実の人間が死刑になる可能性を主張しつつ、本当に生命を軽んじているのは、死刑賛成論者か死刑反対論者かについても考えさせる。メディアに振り回される大衆の滑稽さは、現代の日本人に似ているものがある。百聞は一見にしかず。
★★★★★ すばらしい!
本当に重い内容ですが、私の中で、忘れられない映画、トップ10の一つに入ると思います。最後の最後の展開・・・見終わってから、しばらく呆然としてしまいました。思わず「う〜ん・・・」と唸ってしまいます。テレビ放映などもあり、その後も数回見ましたが、ストーリーを知った上で見ていると、主人公のケビン・スペイシーの、なんとももの悲しい、全てを悟りきったような表情、中でも目の演技が本当に素晴らしいと思います。
★★★☆☆ “衝撃”とテーマ
脚本家は元哲学教授。実在の元哲学教授によって書かれた、架空の元哲学教授の物語である。死刑存続/廃止論を軸に展開されるサスペンスは、堅実な演出、脚本、キャストのおかげで、それなりに見応えがある一方で、途中で読めてしまう展開であるともいえる。いや寧ろ、登場人物の主義主張と状況をみれば予測できるものだろう。衝撃的な描写がないとはいわないが、衝撃的内容であるかどうかは、氾濫する“衝撃作”に触れてきた鑑賞者の前では微妙な印象だ。(反対に、サスペンスや政治的行動についてあまり知らない鑑賞者にとっては、相応の衝撃をもたらすだろう。)同時に、作品が訴えようとしていたテーマが、衝撃によって弱体化している感も否めない。日本の死刑廃止論に転用できない根拠(例えば人種差別)もあるが、社会的テーマをもっているだけに惜しい作品である。
作品の詳細
作品名:ライフ・オブ・デビッド・ゲイル |
原作名:The Life of David Gale |
監督:アラン・パーカー |
脚本:チャールズ・ランドルフ |
公開:アメリカ:2003年2月18日、日本:2003年7月26日 |
上映時間:131分 |
制作国:アメリカ |
製作費:3800万ドル |
興行収入:3800万ドル |
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