もし、あの出来事がなかったら、僕らはこれほどの悲しみを知らずにすんだかもしれない
ストーリー:たったひとつのの忌まわしい出来事が、少年たちの運命を変えた。幼馴染みのジミー、デイブ、ショーンがいつものように路上で遊んでいると、警官と思われる男が近づき、デイブだけを車に乗せて走り去った。デイブは誘拐・監禁され4日後に戻ってきた。その日から25年後に起きた殺人事件。殺されたのはジミー(ショーン・ペン)の娘。今は刑事となったショーン(ケヴィン・ベーコン)が相棒のホワイティーと捜査にあたることになり、デイブ(ティム・ロビンス)が容疑者として浮かび上がった。殺された娘の父親と、刑事、そして容疑者。かつての幼馴染が果たしたあまりにも過酷な再会。25年間、それぞれの心に傷を抱えて、3人は別々の道を歩んできた。事件当夜、血まみれで帰ってきた夫に言い知れぬ不安を感じる妻セレステ。捜査が進むにつれて、次第に深まっていくデイブへの疑惑。ショーンの必至の捜査が続く中、ジミーは自らの手で娘の復讐を果たすべくついにデイブを運命の場所、”ミスティック・リバー”へと呼び出した・・・。
出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローレンス・フィッシュバーン、ローラ・リニー、エミー・ロッサム、ケヴィン・チャップマン、スペンサー・トリート・クラーク、アダム・ネルソン、イーライ・ウォラック
★★★★★ 心の根幹を語るイーストウッドの傑作
過去の事件で心を失ったデイブ、娘を殺され復讐に駆られるジミー、妻に出ていかれながら事件に奔走するショーン。喪失したデイブとジミーの対比でありながら、真相を追うジミーとショーンの対比になっていて、それぞれの心情描写と展開に時間を忘れるほどに入り込んで見入ってしまいました。彼らを突き動かしたものはおそらく尊厳であり、3人の現状は誘拐事件のトラウマの表れにも感じました。各場面で十字架が象徴として登場しますが、最終的にはジミーの背中の十字架に帰結する比喩表現も非常に感慨深いです。多くを語らずとも伝わってくるイーストウッドの表現の凄さを改めて実感する作品でした。
★★★★☆ 他の作品とまた違った味がある・・・
あえて、イーストウッド自身は出演していない作品。3人の少年の内1人が誘拐されてから・・・大人になり1人は刑事、1人は悪、誘拐された少年は精神的なダメージを受けているという、それぞれの人生の設定の中で事件がミステリアスに過去の事件と進行していく。イーストウッドの他の作品とまた違った味と奥深さがあります。
★★★★☆ 二流サスペンス
ストーリーが破綻している、というほどではありませんが、サスペンス・犯罪映画として観てはいけないです。謎解きやヒント、全てのピースがカッチリハマる感覚は無く、その辺りは投げっ放しと言って良いほど。映像や構図で魅せる作品でもありません。人間ドラマか?と問われても、何だかそのようなそうでないような。しかし、何だか観続けてしまう。そして観終わったあとの感想は「悪くない」。演技や演技指導が優れているからなのかな?明らかに万人に薦められる映画ではないし、結構な映画好きの人でも好き嫌いの分かれる作品だと思います。クリント・イーストウッドの世界観は独特ですね。すっきりするわけではないけど不快感はなく、納得してしまう。
作品の詳細
作品名:Mystic River |
監督:クリント・イーストウッド |
脚本:ブライアン・ヘルゲランド |
原作:デニス・ルヘイン |
公開:アメリカ:2003年10月8日、日本:2004年1月10日 |
上映時間:138分 |
製作費:2500万ドル |
興行収入:1億5600万ドル |
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