アンソニー・マン監督によるフィルム・ノワールの初期の傑作、第3弾!
ストーリー:深夜の街角で女性のタクシー運転手がケガをしている酔っ払いと遭遇する。彼を病院に連れて行こうとするのだが、ポケットに入っている持ち物から、殺人事件に巻き込まれている疑いが生じる。真相を突き止めようと、2人はあちこちを探り始めるのだった・・・。
出演:トム・コンウェイ、アン・ラザフォード、リチャード・レイン、レスター・マシューズ、ローランド・ドリュー
★★★★★ これは逸品ですぞ。
ある事件にかかわった記憶喪失の男が探偵役になり、助けてくれたタクシーの女性ドライバー、実はもと女優、とともに一日をかきまわる。コーネル・ウールリッチ(映画「裏窓」の原作者)の短編物に入っていそうな物語です。(ウィキペディアには詳細はなし。調べてみると、原作物らしい。)俳優、演出とともに素晴らしく、とにかく探偵ものがお好きな方なら十二分楽しめます。未公開映画なのは戦後まもない作品で、まだ監督が知られていない時期のものだからでしようか。ビリー・ワイルダーの劇を見ているかのようです。全体的にコミカルタッチで、ラストも粋である。ぜひご鑑賞を。アマプラもこんな作品をどんどん見せてほしいです。
★★★★☆ 映画の発展という視点で見ると面白い
この作品は1945年の作ですが、映画として独自の発展をする過程で多くの映画製作者がまず参考にしたのが戯曲や、芝居、そして舞台であった。この作品も正にそのような構造を持った作品であるが、内容がしっかりしているので面白く80年後の視聴者にも楽しめるのであろう。同じ空間で役者がそれぞれ演じられる。タクシーの中、女性の部屋、新聞社の編集長のデスク・・・このスタイルはギリシャ悲劇からシェークスピアをへて現在も健在だ。そのように頭を切り変えて観るとAMZONのクラシックメニューはなかなか価値がある。
作品の詳細
作品名:午前2時の勇気 |
原作名:Two O’Clock Courage |
監督:アンソニー・マン |
脚本:ロバート・E・ケント |
公開:1945年1月13日 |
上映時間:68分 |
制作国:アメリカ |
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