スリラー

スコルピオ

CIA対KGB!国家組織の非情な対決をハード・ボイルド・タッチで描いたスパイ・サスペンス巨編!!

ストーリー:一撃必殺の凄腕をスコルピオ=サソリと賞賛される殺し屋ローリエ(アラン・ドロン)は、CIA諜報員のクロス(B・ランカスター)に雇われ、パリの空港で中東の要人を仕留めた。この成果を土産に2人はワシントンに向かうが、実はクロスはCIAの情報を売る二重スパイで、ローリエは彼の始末を迫られていた。友情から一度は指令を拒否したローリエもCIAの罠にはまり、遂に暗殺を承諾する。逃亡したクロスを追い、ウィーンに飛ぶローリエ。非情な対決の幕が上がる・・・。

出演:バート・ランカスター、アラン・ドロン、ポール・スコフィールド、ゲイル・ハニカット、ジョン・コリコス、J・D・キャノン、ヴラデク・シェイバル、ウィリアム・スミサーズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★☆ 今のスパイアクションにない何層にも変化する展開

この作品の魅力はなんといってもルキノ・ヴィスコンティの「山猫」以来のバート・ランカスターとアラン・ドロンの共演。しかも、スパイ・アクション。当時設定でこの配役は少年時代の私がどれほど待ち望んでいたことか。二重スパイの容疑をかけられた相棒の命を狙う殺し屋という一見単純なストーリーに見えるためテレビでの予告編は結構アクションシーンが強調していたが、バート・ランカスターの逃亡手法や妻との連絡のとり方等細かい点に工夫が凝らされているし、協力者セルゲイ(ポール・スコフィールド)との交友や妻を殺された主人公の復讐劇、ラストの真相等なかなか複雑な展開を丁寧に描いている。まるで何層にも分かれたストーリーを上手く合成した形になっている。こんな作風は70年代のハリウッドのアクション監督ではなかなか描けないだろう。イギリスのマイケル・ウィナー監督だから描けるアクション一辺倒でなく伏線いっぱいでヨーロッパを中心とした展開という贅沢な展開に仕上がったのだろう。マイケル・ウィナー監督は「ジョーカー野朗」や「脱走山脈」でオリバー・リードと組んだ佳作を打ち出し、アメリカに移ってからはバート・ランカスターと組んで正義を貫く冷徹な保安官を描いたアメリカ西部劇らしくない「追跡者」も作っている。だから、今回の作品もどこかアメリカらしくない作品となっているのだろう。アラン・ドロンもフランス映画(というよりジャン・ピエール・メルヴィル監督の殺し屋と比較し)の殺し屋と違いカラッとして良くしゃべるキャラになっており雰囲気が違う。この作品で残念なのは同監督の他の作品同様に緊張感が今ひとつ伝わらないところか。とはいえ、イギリス映画のテイストが残っているところが魅力の贅沢なスパイ・アクションであることは間違いない。

作品の詳細

作品名:スコルピオ
原作名:Scorpio
監督:マイケル・ウィナー
脚本:ジェラルド・ウィルソン、デヴィッド・W・リンテルズ
公開:1973年4月19日
上映時間:114分
制作国:アメリカ
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