近親相姦や首狩りマシーンによる処刑等々、残虐極まりない行いの数々によって悪名をはせたローマ帝国第3代皇帝カリギュラ・シーザーの壮絶な半生を描いた歴史超大作!
ストーリー:紀元1世紀前半、ローマ帝国の王室は腐敗しきっていた。人々はひたすら快楽を求め、ティベリウス(ピーター・オトゥール)は、カプリ島での隠遁生活を終え皇帝の座に戻るが、病魔に犯された肉体は、精神にまで異常を引きおこし、その生活は凶暴な振舞いに満ちていた。遂には甥の子、ガイウス・カリギュラ(マルコム・マクドウェル)を秘かに毒殺しようとさえ考えていた。元老院議員のネルバ(ジョン・ギールグッド)は、この政治の乱れを嘆き、自らの命を絶って抗議の意志を示した。カリギュラは、ティベリウスから後継者に指名された。しかし、また皇帝の気がかわることを恐れたカリギュラは、忠実な部下、親衛隊長のマクロ(グイド・マンナリ)に病床のティベリウスの暗殺を命じた・・・。
出演:マルコム・マクダウェル、テレサ・アン・サヴォイ、グイド・マンナリ、ジョン・ギールグッド、ピーター・オトゥール、ジャンカルロ・バデッシ、ヘレン・ミレン、ジョン・ステイナー、パオロ・ボナセッリ、アドリアーナ・アスティ
★★★☆☆ ローマの腐臭
マルコム・マクダウェルやピーター・オトゥールといった有名俳優を配した一大時代劇がポルノ映画であるという点がまず痛快である。ピーター・オトゥールは自分の出る映画がポルノであると聞いて憤然としたらしいが、残念ながら遅すぎた。結局ティベリウスというローマの皇帝を粛々とやらされている。しかも周りは全裸の男女だらけで。一歩引いて考えるとローマ帝国の社会はポルノ映画足りえる素材であったということなのかと思う。この映画を見て性的刺激を感じるのは難しい。見ていてむしろ気持ちが悪くなってくる方が一般的なのではないか。その意味ではマルコム・マクダウェルという怪優を持って来たキャスティングは大したものだし、演じたマルコム・マクダウェルも立派である。実際、ローマの一時代はかようなめちゃくちゃな時代だったのかもしれない。そう思うとこの世紀の怪作にも、ある種のリアリティーも感じなくも無い。
作品の詳細
作品名:カリギュラ |
原作名:Caligula |
監督:ティント・ブラス、ボブ・グッチョーネ |
脚本:ゴア・ヴィダル、ボブ・グッチョーネ |
公開:1979年8月14日、日本 1980年10月18日 |
上映時間:156分 |
制作国:アメリカ、イタリア |
製作費:1700万ドル |
興行収入:2300万ドル |
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