世界がまだ見ぬ、誰もまだ知らなかった青年ジョン・レノンとふたりの“母”の真実の物語
ストーリー:1950年代のリヴァプール。ジョン・レノン(アーロン・ジョンソン)は伯母ミミ(クリスティン・スコット・トーマス)に育てられている反抗期真っ最中の問題児。彼はある日、近所に実の母ジュリアが住んでいることを知る。ジョンに音楽の素晴らしさを教えてくれる自由奔放なジュリアに対し、厳格な伯母ミミはジョンに向上心を持った大人になることを望む。母と伯母、それぞれの愛し方・・・。彼はその愛の違いに心が引き裂かれるとともに、普通とは違う自分の境遇を受け入れることもできない。行き場のない孤独に心がはち切れそうになっていた中で迎えた17歳の誕生日、彼は母たちと自分を巡る哀しみの過去を知ることになる―。辛い気持ちを振り切るように音楽に没頭していくジョン。バンドの結成、そしてポール・マッカートニーとの出会いを通じて、孤独と母への切ない想いは音楽への原動力へと変わっていった。やがて、ジョン・レノンは未曾有の伝説に向かって走り出す・・・。
出演:アーロン・ジョンソン、クリスティン・スコット・トーマス、アンヌ=マリー・ダフ、デヴィッド・スレルフォール、 デヴィッド・モリッシー、トーマス・サングスター、サム・ベル、オフィリア・ラヴィボンド
★★★★★ ノンフィクションでありながら、フィクション的なドラマ性を持った良作
主演は、『キック・アス』で冴えない高校生を演じていた俳優ですが、観るほどにジョン・レノンにしか見えなくなります。ビートルズマニアが観れば、当然、ジョン・レノンの生い立ちや当時のリバプールの音楽事情などは学習済みなので、十分に理解出来ますが、予備知識が無い場合、ジョン、ミミ、ジュリアの関係を主軸とした物語に付いて行くのが少し難しいかも知れません。しかし、よく観ると、ミミ伯母さん、ジョージ伯父さん、ポール・マッカートニーを演じているのは有名俳優ですし、各俳優の演技力の高さに自ずと物語に引き込まれて行きます。ジョンの両親のいない寂しさ、母親に恋い焦がれる気持ち、ミミ伯母さんのジョンに寄せる「母親」としての愛、ジュリアに対する嫉妬、ジュリアのジョンに対する無邪気な愛情、三者三様の想いが切なく苦しいです。「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったもので、ジョンの繊細さと粗暴さが何故生まれたのかが、大変丁寧に描かれています。ビートルズ好きは勿論のこと、音楽好き、イギリス好き、ドラマ好きにも是非観て欲しいです。
★★★★☆ ジョン・レノンのファンなら
ちょうどジョン・レノンが実の母親を失う前後の物語。その前にすでにバンド仲間だったポール・マッカートニーが母親を病気で失っているようで、両者の思いがつながるときでもあったのだろう。制作側は「見た目が似ている役者は使わず、演技力で選んだ」とのことだが、どちらかというと「演技はそれなりでいいから、そのときをタイムマシーンで見ているような、見た目が似ている役者を選んでもらいたかった」というのは自分だけであろうか?
★★★★☆ ロックやポップの洋楽好きの方は観てほしい。
歌には作者の人生背景が投影されます。その方がどういう人生を送っていたのかを理解理解することは重要です。また違った目線でジョンレノンの音楽を聴けると思います。
作品の詳細
作品名:ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ |
原作名:Nowhere Boy |
監督:サム・テイラー=ウッド |
脚本:マット・グリーンハルシュ |
公開:イギリス 2009年12月25日、日本 2010年11月5日 |
上映時間:98分 |
制作国:イギリス、カナダ |
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