私立探偵シャフトの牙が、仕掛けられた罠を切り裂く
ストーリー:ニューヨーク警官も一目置く、腕利き黒人私立探偵シャフト。ある日、彼は黒人街ハーレムのボス、バンピーから、愛娘マーシーの救出を依頼される。誘拐したのはシャフトの旧友ベンだという。ベンは黒人解放過激グループのボスになっていたのだ。現在のベンを知らないシャフトは、疑心暗鬼のまま捜査を開始。ようやくベンの組織の集会所を探し出した時、突然の機関銃掃射を受ける! ベンとともに逃げ延びたシャフト・・・。
キャスト:リチャード・ラウンドトゥリー、モーゼス・ガン、チャールズ・シオフィ、クリストファー・セント・ジョン、ドリュー・バンディーニ・ブラウン、ローレンス・プレスマン、アントニオ・ファーガス
★★★★★ オリジナル・シャフト
出演者、スタッフのほとんどが黒人というブラック・シネマ。極端に白人が出てこない映像に正直言ってなにか不自然さを感じ当初困惑した。しかし観終わると、リチャード・ラウンドツリーが人種を超えたヒーローとして黒人のみならず白人達にも受け入れられた理由は納得出来た。どこかコミカルな部分を持ちながら主人公ジョン・シャフトは確かにカッコいいヒーローだ。1971年シャフトのテーマ曲は音楽部門でアカデミー賞をとったほど、のりの良い音楽。シャフトのかっこよさを語る歌詞がほほえましい。2000年、サミュエル・L・ジャクソンをジョン・シャフトに据えたリメイク版『シャフト』にはリチャード・ラウンドツリーも脇役で登場している。シャフトのテーマ曲は再登場。このオリジナル・シャフトを観てからリメイクを観ると面白さは倍増。
★★★★★ 見て損はない
アフリカ系アメリカ人のカルチャーや、ISAAC HAYESの音楽に興味のある人なら、見て損はない。表面的なファッションやしぐさ、気障な台詞(の日本語訳)に触れ、「カッコイイ」と能天気に喜んでいいのか気が引ける。徹頭徹尾「1971年当時のアフリカ系アメリカ人の自己認識像、理想と現実(の一角度)」が投影されており、その空気は時に重苦しい。しかし最終的に、やはり「非常にカッコイイ」と言いたい、アクション娯楽映画だ。
★★★★☆ うーん。カッコ良い。
超有名な作品ですが、やっぱこのテーマ音楽でぐっと掴まれますな。あと写真で観てもこのリチャード・ラウンドツリーの魅力ってわかんないもんですね。なんでこんな人が人気あるんだろうって思ってたけど、動くところを観ると表情が凄くかわいらしいのね。まるで少年みたいな笑顔なんだ。それど小奇麗で品があるの。汚い言葉を使ってもあまり気にならないって言うか逆にちょっと魅力的なんだな。酒場で悶着を起こすシーンのメイキングなんかも興味深かったし、その他のシーンも見応えがあります。ハードボイルドで様になるキャラクタ/俳優は稀有なのですが、このシャフトのキャラクタは成功してる方でしょうね。ちょっとサービスシーンもあったりするんで、少年達は観れなかったのかな?だけど、男の子にとっては確実にヒーローだよね。真似したくなるもの。この頃は未だ男尊女卑の感じが若干あるから、今はなかなか作り難いキャラなのかな?
★★★☆☆ ニューヨークと黒人
70年代にブームを巻き起こすブラック・ムービーの代表作である「シャフト」シリーズの第1作だが、ストーリーそのものには、特に目新しいものがあるわけではない。黒人の私立探偵という設定は珍しいが、白人マフィアと黒人ギャングとの抗争事件と、それに巻き込まれる主人公・シャフトの活躍は、むしろ「通俗」的と言えるかもしれない。しかし、それ以上に興味深いのは舞台として描かれるニューヨークのハーレム(黒人街)や場末の街の様子だ。艶やかなニューヨークとは違う、もう一つの街の顔を舞台にして描いたことが、この映画のリアリティを確保している。白人の町としてのニューヨークではなく、黒人の街としてのニューヨークを描いたことが、この映画の最大の価値だと思う。
作品の詳細
作品名:黒いジャガー |
原作名:Shaft |
監督:ゴードン・パークス |
脚本:アーネスト・タイディマン |
公開:アメリカ 1971年7月2日、日本 1972年4月8日 |
上映時間:100分 |
制作国:アメリカ |
製作費:100万ドル |
興行収入:1200万ドル |
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