ファンタジー

かいじゅうたちのいるところ

見たことない世界、 忘れてた気持ち

モーリス・センダック原作による世界的ロングセラーの絵本を、『マルコヴィッチの穴』の奇才スパイク・ジョーンズ監督が映画化!

ストーリー:マックスは8歳になる男の子。ある晩、ママに怒られて、泣きながら家を飛び出した。通りを抜け、林を抜け、気がつけば見知らぬ浜辺。マックスは目の前にあったボートに飛び乗り、ひとりで海へ漕ぎ出した。荒れ狂う波を潜り抜け、やがてボートはひとつの島にたどり着く。島の奥へと入っていくと、そこにいたのは・・・見たこともない大きな体のかいじゅうたち!マックスを食べようとするかいじゅうたちに、マックスはとっさに嘘をつく。「僕を食べちゃダメだ。僕には力があるんだから。それでバイキングの王様にもなったし、前にいたところでも20年間王様をやっていたんだ」その嘘が功を奏し、なんとマックスはかいじゅうたちの王様として君臨することに。。。そこから始まった想像を超える出来事の連続。かいじゅうたちの王様としてみんなと楽しく過ごす日々。これなら理想の王国だって作れるかもしれない。マックスはそう思ったが、事はそう簡単にはいかなかった。

出演:マックス・レコーズ、キャサリン・キーナー、マーク・ラファロ、ペピータ・エメリッチズ、スティーブ・モウザキス

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 信じたい貴方に

ファンタジーは卒業したつもりでしたが、久しぶりにこういった作品を観てみたくなってしまいました。ちなみに原作は未読です。かいじゅうたちの国や現実世界にも共通した「罪の無い嘘」「やり場の無い感情や狂気」「どうしようもない理不尽さ」「絶望的な無力感」などなど・・・普通なら目を背けたくなる事象の再現が真に迫ります。特にキャロル役のジェイムズ・ガンドルフィーニの声には圧倒され本当に怖かった。確かに何も解決していない部分もあるとは思いますが、マックスはもちろん、かいじゅうたちも成長できた事が最後には見てとれたと思う。現実的な成果はもちろん必要なものだし、彼らの置かれた環境が改善されたようには見えないが、彼らの中の何かが確実に変化したのは感じ取る事ができた。その変化は今後きっと良い方向に働くであろう事が予期できるのが、この作品の最大の救いなのではないでしょうか?やはりキツイ内容ですので私はこの作品をお子様には観せたくないですが、逆に現実社会に生きて絶望感や疑心暗鬼に陥った大人であればこそ希望を信じて観て欲しいと思いました。

★★★★★ 初見では嫌いな映画でした…が

心の引っ掛かりを取るべくして、挑んだ二度目の鑑賞で見事にハマってしまいました。(笑)暗く冷たいタッチのシーンもあるので、好き嫌いが分かれる作品です。ただ、私はこの映画が大好きです。フサフサで可愛いのに、尖った角や爪で引っ掻き回して、大暴れ!のかいじゅうたちと、家の中を叫び倒してやりたい放題暴れ回るマックス(主人公)の姿は、瓜二つ。仲良く楽しく過ごしたいだけなのに、気持ちとは裏腹の言動で、周りも自分も傷つけてしまうマックスとかいじゅうたち。喧嘩の後、みんなそれぞれの孤独に向き合います。孤独じゃない人(かいじゅうも動物も)なんて、いないんですね。だからこそ、一緒に過ごす時間は、楽しく過ごしたい。みんな違って当たり前、分かり合えなくて当たり前。それを思い出せれば、相手の気持ちを理解しようと、寄り添う気持ちも出てくるもの。普段は忘れてしまいがちな大事なことを、思い出させてくれる映画です。かいじゅうたちと遊び回るマックスを見ていたら、「楽しいこの時間が、永遠に続けばいいのに」と思っていた子供の頃の気持ちとリンクし、自分でも驚く程に涙しました。けれど、歳を重ねて「終わってしまうからこそ、愛おしいこの時間。終わってくれたからこそ、迎えられる楽しみな時間。」と、今思える自分が、少し嬉しい。暴れ回っていた(人間かいじゅう)マックスも、最後には、誰よりも愛情を注いでくれる人の元へと帰ります。やっぱり家族って大切。帰る場所があるって、嬉しいものだよね。色々な発見があり、童心に帰れるところ。かいじゅうたちのいるところ。

★★★★☆ 幼児期の記憶が蘇ります。

幼児期の世界観を巧みに表現している。幼児期に大人にかまってもらいたいのに、十分に構って貰えない。寂しさから乱暴で大人から見ると不合理に見える行動をする。人と仲良くするには、どう行動すべきか?色々な体験を通して学んでいく過程が描かれている。そんな幼児期にしかない独特な感情を蘇らせてくれる。ストーリーは不明瞭だがそれも幼児期の感覚ににている。出てくるかいじゅう達は、可愛く乱暴で優しく、残酷でもある。これはまさに子供そのものだろう。映画によっていい時間を過ごせたと思う。

★★★☆☆ 泣いてる怪獣

最近「まっさらな状態」になりたいと思ってしまう。死ぬとか生きるとか、そういうことじゃなくて、ただ、「まっさら」に、気持ちを放ってあげたくなる。自分の世界じゃなくて、自分より大切なもののほうが、世界に必要だと、切に思う。そうして、胸が苦しくなる。「孤独をなくすことはできるのか」「悲しみバリアで、やっつける」もし、こんな会話を、本当に大切な存在の人とできたのなら、孤独なんていうのを恐れない。たとえば、家族。あるいは、家族になりたいと思う存在。人は誰も、自分とは違う個体で、考えることも、感じることも、完全な共有をすることはできない。だからうまくいかなくて当たり前で、うまくいっている時間は、「普通」ではなくて、「奇跡」の連続なのだ。そう思えたなら、やり直せることがいくつもある。始められることも、いくつもある。心の中の怪獣は、大人になっても生きていて、
それが世界を、鮮やかにしている。

作品の詳細

作品名:かいじゅうたちのいるところ
原作名:Where the Wild Things Are
監督:スパイク・ジョーンズ
脚本:デイヴ・エガーズ
公開:アメリカ 2009年10月16日、日本 2010年1月15日
上映時間:101分
制作国:アメリカ
製作費:1億ドル
興行収入:1億ドル
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