ドラマ

ビニー/信じる男

狂気のカムバック

二度とリングに立てないと言われた。それでも彼だけは自分を信じた。交通事故で選手生命を絶たれたボクシングの世界チャンピオン。どん底から奇跡的なカムバックを果たした男の感動の実話!

ストーリー:アメリカ、ロードアイランド州プロビデンス。スター選手を金づるに嘘と欲望が渦巻くボクシングの世界。自惚れ屋のビニー・パジェンサ(マイルズ・テラー)は、世界ミドル級のチャンピオンだ。ある日、交通事故で首を骨折し瀕死の重傷を負う。その痛々しい姿に、誰もがビニーの選手生命は絶たれたと思い、金目当てで近づいてきた人間たちは離れていく。だがビニーは諦めていなかった。彼は命を懸けトレーナーのケビン(マイルズ・テラー)と共に、どん底から王座奪還をめざす。

出演:アーロン・エッカート、マイルズ・テラー、ケイティ・セイガル、キーラン・ハインズ、テッド・レヴィン、クリスティーン・エヴァンジェリスタ、アマンダ・クレイトン、ジョーダン・ゲルバー

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ オリパラ延期でアスリートが与えてくれる感動に飢えている方に

スポーツ観戦による感動とアスリートの努力をまとめたドキュメンタリーが大好きな人必見ですね。一言でまとめると再起不能の怪我からの奇跡の復活の物語なんですが、シンプルなストーリーの中にひたむきなアスリートの姿が与えてくれる感動、師弟愛、家族の絆、カネや欲望が渦巻く人間模様といったボクシング界特有の魅力などのエッセンスが適度に織り込まれており、楽しみながら素直に感動出来る映画です。ケガの程度への議論もあるようですが、過度な脚色や事実のねじまげと感じる部分は無く、マイルズ・テラーの演技も素晴らしかったです。

★★★★☆ 読むに耐えない論評

ある競技を20年以上プレーヤーとして関わってました。選手生活中も頸椎捻挫で苦労した経験があります。また、引退後ではありますが、事故で右腕を損傷し神経と動脈などの再建手術も経験しました。長文になる事を避けるため端的にお伝えしますが、競技者というのは自身の身体の使い方、動作一つ一つにまで、リズムだったりバランスだったりの感性が大変繊細なものなのです。よって、大きな故障や損傷が生じた後のリハビリ以上に、崩れた前述の繊細な部分を復旧させる事に大変な労力・努力・精神力を要します。当然それらはパワー・スピードにも繋がりますし、場合によっては精神的なトラウマ的なところとも向き合い自己解決してゆく事さえあります。”首を骨折しただけで、重い損傷では無い。大袈裟な演出だ。”…とおっしゃる方は100%競技者では有りませんし、何かの読みかじりのみの知識で語っていらっしゃる。私は、競技も異なりますし、損傷の箇所も重症度も異なりますが、競技復帰する事の困難さは分かるだけに感情移入せずには観れませんでした。とても、気持ちを強く持てる作品です。

★★★★☆ 生来のファイター

「ビニーは生来のファイターだ」エンドロールで流れる本物のインタビュー映像で父親が語った一言が彼の全てだと思いました。何が彼をそこまで駆り立てるのか。不屈の精神といえばそうなのかもしれませんが、生来のファイターであるビニーにとっては、戦わないことは意味のない人生・死も同然なんだろうとエンディングで胸にストンと落ちました。諦めて人生を惰性で過ごすか。例え結果が望んだことと異なったとしても、諦めずに信念を貫き通すか。「あきらめたらそこで試合終了ですよ」スラムダンクの安西先生の名言を思い出すとともに、諦めないことの大切さを痛切に感じました。主演のマイルズ・テラー、トレーナー役のアーロン・エッカートは安心の名演技、ノンフィクションにありがちな過剰表現もなく、史実を淡々と描く脚本も好印象。ビニー・パジェンサというボクサーに感銘を受けるとともに、映画としても質のよい作品でした。

★★★★☆ 『ザ・ファイター』と似ている悲哀を感じてしまう。

星は三個半が正直なところだが、マイルズ・テラーの熱演に敬意を表して⭐⭐⭐⭐とした。この映画を見て、通な人ならすぐにきがつく。ファイターという映画とそっくりなのである。どちらも実話を元にしたボクシング映画。構図もストーリーも似ている分、どうしても比較してしまうが、残念ながらビニーの方が分が悪い。ファイターはアカデミーを2つ取っている作品だから。(助演男優賞、助演女優賞)マイルズ・テラーも良く演じている。ただ、やはりセッションの印象が強く、どうしてもボクサーという役柄にしっくりこない。肉体派のキャラが今一つ合わない。この点、マーク・ウォルバーグとは真逆である。熱演には間違いないのだが。映画としては二時間普通に見れるし、満足感もある。

作品の詳細

作品名:ビニー/信じる男
原作名:Bleed for This
監督:ベン・ヤンガー
脚本:ベン・ヤンガー
公開:アメリカ 2016年11月18日、日本 2017年7月21日
上映時間:117分
制作国:アメリカ
製作費:600万ドル
興行収入:500万ドル
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