パトリシア・ハイスミスの原作をジョン・マルコヴィッチ主演で映画化したサスペンス
ストーリー:イタリアで裕福に暮らすトム・リプリー(ジョン・マルコヴィッチ)のもとに現れた、かつての犯罪仲間リーブス(レイ・ウィンストン)。彼はロシア・マフィアのボス暗殺をリプリーに依頼するが、リプリーはパーティーで自分を侮辱した青年ジョナサン(ダグレイ・スコット)を弱みにつけこみ暗殺者に変身させる犯罪ゲームを始める・・・。
出演:ジョン・マルコヴィッチ、ダグレイ・スコット、レイ・ウィンストン、キアラ・カゼッリ、ハンス・ツィッシュラー、パオロ・パオローニ、サム・ブリッツ、リーナ・ヒーディ
★★★★★ 一見動じないリプリー
主人公の常人とはかけ離れた性格に基付く嫉妬、怒り、愛・・・。更に、常人には計り知れない彼の価値観に基付く行動、判断・・・。ここが一番の観どころといえよう。ジョン・マルコヴィッチならではの、抑えに抑えていながら、心の中が透けて見えるような名演に拍手。一見ポーカーフェースを装いながらも、内心動揺しているさまに、人間リプリーが見て取れる。主人公の名前は確かに前作『リプリー』と同様ではあったが、「関連」があるとは夢にも思わずに観た。しかし、それによって特に何の問題もなかった。(と私は思う。)この作品の背景に詳しい方々よりも、もしかすると浅い見方しか出来なかったのかもしれないけれど・・・。私にとって、他の作品と関連の無い、「ジョン・マルコヴィッチ主演の単品」として、大いに堪能できた逸品だった。
★★★★☆ 独特の世界
難しい。ヨーロッパに詳しくてインテリで頭が良かったら、この作品をかなり堪能できるのでしょう。リプリーの特異な価値観、常人では理解しがたい欲望を背景に、アクシデントを淡々と片付けていこうとするけど失敗したりもするリプリーがいかにもリアルです。「恐ろしいことをして面白いのは、恐ろしいことをしても数日で忘れることだよ」と言ったリプリーの言葉にはショックを受けました。
作品の詳細
作品名:リプリーズ・ゲーム |
原作名:Ripley’s Game |
監督:リリアーナ・カヴァーニ |
脚本:リリアーナ・カヴァーニ |
原作:パトリシア・ハイスミス『アメリカの友人』 |
公開:イタリア 2003年2月7日 |
上映時間:110分 |
制作国:イタリア、イギリス、アメリカ |
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