溢れる色彩と光、豪華絢爛の一大叙事詩
『ラスト・エンペラー』で世界を熱狂させたベルナルド・ベルトルッチ監督がスタッフを再集結させ、キアヌ・リーブス、ブリジッド・フォンダ、クリス・アイザックら豪華キャストを配し描くエピック・ロマン。当時初のネパール、インド、ブータンで一大ロケーションを敢行した。名キャメラマン、ヴィットリオ・ストラーロが描き出す圧倒的な映像美、坂本龍一の魂を揺さぶるスコア、そしてベルトルッチならではの溢れんばかりの色彩と光によって、2500年の時空を超えた物語が展開していく。
ストーリー:アメリカのシアトルに住む9歳の少年ジェシー(アレックス・ヴィーゼンダンガー)は父親と母親と暮らす典型的な現代っ子。ある日、一家の前にラマ・ノルブ(イン・ルオチェン)ほか4人のラマ僧が訪れた。ノルブは、ジェシーがブッダの魂を受け継いでいた高僧ラマ・ドルジェの生まれ変わりであると告げる。動揺する両親だったが、ジェシーはそのことを静かに受け入れ、仏教に興味を示していく。その夜ジェシーはラマ・ノルブから受け取った本を開いた。それは、古代インドに”世界を救う者”として生まれたシッダールタ王子(キアヌ・リーブス)の物語。王子はこの世の心理を求め、苦しみの果てに悟りを開きブッダとなるのだった。ジェシーはノルブらの僧侶たちと親しくなっていく。そのことに危機感を覚える両親であったが、突然訪れた友人の死をきっかけに、ジェシーをブータンに連れていくことを決意するのだった・・・。
出演:イン・ルオチェン、キアヌ・リーブス、アレックス・ヴィーゼンダンガー、ブリジット・フォンダ、クリス・アイザック、ラジュ・ラル、グラシュマ・マカール・シングー
★★★★★ オススメです
昔映画館で観た映像があまりにも美しく、鮮明に残り、社会人になり念願のネパールへの旅を果たしました。今、ネパール地震により、撮影された多くの建造物が壊れてしまったことが残念でなりません。美しい映像と、セリフは何度観ても感動します。当時さほど評価されなかった映画ですが、自分にとっては大きな影響を与えてくれた作品のひとつです。
★★★★★ 静かで美しい映画です
チベット仏教をベースに仏陀の物語がシンプルに語られていて美しい映画です。現代を青基調、仏陀の物語が赤基調と、対比も綺麗です。坂本龍一さんの音楽もすばらしい。エンドクレジットの「Acceptance」は般若心経が歌詞になってますね。本来はSweet Revenge(アルバム「スウィート・リヴェンジ」に収録)という曲がエンドクレジットに使われるはずが、監督からの、「悲しい曲を」とのリクエストに応えて「よし、悲しければいいんだな」と作ったのに、監督からの、「悲しすぎる。これじゃ救いがないじゃないか」との理由で差し替えになったと、コンサートでおっしゃってました。さすがです。個人的には「Acceptance」で良かったと思ってます。この曲を引き出した監督もさすがです。
★★★★☆ 仏陀とチベット密教の兼ね合いがとても良い
活ラマの後継者が子ども3人に分化するのは一般的には面白いけど、まそれはアメリカナイズされた映画として仕方ないでしょうねぇ。その他の、仏陀が悟りを開くまでの実在感がとてもいいですね、道を求める人にとっては色々と参考になるシーンがあります、臨場感として魂に響くモノがあります。チベット密教の様子も分かるし、東洋哲学を勉強したい人には
何度も見ることを勧めます、買って損はない作品の一つです。
★★★★☆ 変幻自在キヌア
タイトルから強い宗教色が感じられて敬遠していたが、見てびっくり。金髪で青い目の男の子を中心に、ファンタジーともいえる柔らかなタッチで、魅惑的な輪廻転生をテーマにしたストーリーが繰り広げられていた。シッダールタ王子役のキヌアは、この作品の直後に『スピード』を撮っている。彼の変幻自在の演技に舌を巻く。ラマ・ノルブ(イン・ルオ・チェン)から伝わってくる暖かな人間味や大きな存在感が、作品を非常に重厚なものにしている。一方、キヌアがメインの映像では、SFXも実に美しく仕上がっており、見応えある映像も大いに楽しめた。エンドロールの最後、美しく出来上がった「砂曼荼羅」をラマ僧が手のひらでサッと崩す。うっかりすると見逃してしまう場所にあるが、物語の最後を締めくくる印象的なシーンとなっている。
作品の詳細
作品名:リトル・ブッダ |
原作名:Little Buddha |
監督:ベルナルド・ベルトルッチ |
脚本:マーク・ペプロー |
公開:アメリカ 1993年12月1日、日本 1994年5月14日 |
上映時間:141分 |
制作国:イギリス、フランス、イタリア |
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