有名なあのシーンにこんな裏話が!
視点が変われば見え方も変わる。100年の歴史を誇るハリウッドのクローゼットの中から120本もの映画を選定
ゲイ&レズビアンに対するアメリカ映画の中での見解は時代と共に変化してきた。軽視、蔑視される時代を経て現在にいたるまでの変遷を描く本作は、120本に及ぶハリウッド作品を検証し、削除されたシーンや、検閲の目を盗んで完成されたシーンの中に仕掛けられた驚くべき意味を暴き、歴史を追っていく。「セルロイド・クローゼット」にはフィルム保管場所と偏見と差別から身を守るための逃げ場所という2つの意味がある。ふれることすらタブーとされてきたクローゼットを開け放ち、映画と共に歩んできたアメリカの文化、政治、時代の潮流をも描きだす、貴重かつ感動的なドキュメンタリー!
出演:リリー・トムリン、ジェイ・プレッソン・アレン、ゴア・ヴィダル、ジャン・オクセンバーグ、トニー・カーティス、ファーリー・グレンジャー、ウーピー・ゴールドバーグ、スーザン・サランドン、トム・ハンクス、シャーリー・マクレーン
★★★★★ とても興味深い
次から次へとインタビューと映画のカットが入り、ハリウッドにおけるゲイの扱いの一通りの流れがわかるようになっている。映画の知識のあまりない私には早すぎるほど。一度では理解しきれない。『噂の二人』についてシャーリー・マクレーンが、自分の役が二人の関係を恥じて泣くシーンについて、あそこは泣くのではなくて自分たちのために立ち上がって闘おうとすべきだった、そういう自覚が自分たち作る側になくてあのようなシーンにしてしまった、と言っていたのが印象的だった。同性愛者の結末は自殺、というのが当時の常識で、そんな中闘った人たちがいて、そうして少しずつ、市民権を得てきたんだなって思うと、デモのシーンに目頭が熱くなった。デモは嫌い、って言う人は多いけど、今そう言えるのはがんばった人たちが今のそれなりの自由を獲得してくれたからだと思う。映画の最後に、いろんな映画からの抱き合って笑いあってキスしたりしているシーンのカットがいくつも流れて、幸せそうな笑顔にまた目頭が熱くなった。
作品の詳細
作品名:セルロイド・クローゼット |
原作名:The Celluloid Closet |
監督:ロブ・エプスタイン |
脚本:ジェフリー・フリードマン |
公開:アメリカ 1996年3月15日、日本 1997年2月8日 |
上映時間:107分 |
制作国:アメリカ |
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