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その日、全国民が敵になった

クリント・イーストウッドがアトランタ爆破事件の真実に迫る、実話サスペンス

ストーリー：1996年、アトランタ爆破テロ事件の実話。警備員の男、リチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)が爆弾の入ったバッグを発見したことで、多くの人々の命が救われた。だがFBIは、爆弾の第一発見者だということを理由に彼を容疑者として逮捕。彼は、一夜にして国民のヒーローとなり、そして一夜にして全国民が敵になった。リチャードの味方になったのは、世界いち無謀な弁護士、ワトソン・ブライアント(サム・ロックウェル)。ワトソンが捜査に異議を唱える中、女性記者のキャシー・スクラッグス(オリヴィア・ワイルド)の記事をきっかけに容疑の報道は熱を帯びていく。「事実」とされた報道の「真実」はどこにあるのか・・・。

出演：ポール・ウォルター・ハウザー、サム・ロックウェル、キャシー・ベイツ、ジョン・ハム、オリヴィア・ワイルド、イアン・ゴメス、ウェイン・デュヴァル、ニーナ・アリアンダ、ディラン・カスマン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★　 アメリカの警察がまだ健全だなと変に納得させられる映画

いい意味で道徳の教科書のような、素晴らしい映画だと感じました。社会を健全になりたたせるためには、個人の良心が自立するしかないのだというイーストウッド監督の信念が行儀良く、バランス良く、万人向けに描かれた映画だと感じます。この映画では、FBIの捜査の腐りきった一面が見事に掘り下げらますが、日本の鑑賞者としてショックなのは、FBIによるインチキの取り調べを受ける主人公が「弁護士を呼ぶ」と主張すると、捜査官達はあっさりそれに応じるところです。これって、日本の現実の警察や検察の取り調べでは考えられない神対応かと。結局、腐っても鯛で、アメリカの映画の中の警察のほうが、日本の現実よりもかなり司法の原理に忠実だということが浮き彫りになる。ともあれ、アメリカって問題多いけど、こういう人間や社会への洞察見せられると、すごいなって思わされる。最近の日本映画は、海外の人もうならせるような、社会を問う力が弱くなっている気がするな。あたしが見てないだけかな。ドキュメンタリー映画は秀逸なのあるんだけどね。

★★★★★　心揺さぶる

冒頭から目が離せないストーリーからはじまり、心揺さぶるキャストの名演、そして鑑賞後にこんな心地よい余韻に浸れた映画は久しぶりです。イーストウッド監督は大ファンですべての作品を鑑賞していますが、個人的にグラントリノ以降はいまいち。。。が、今作はこれまでの名作に引けを取らない完成度です！冤罪がテーマの実話という重厚な内容ですが、この事件の顛末をしっかり描きながらも、映画としてのエンターテイメント性を放つ作品に仕上げた監督の手腕はさすが！さらに、キャシー・ベイツとサム・ロックウェルの安定した名演もあり、ほんとうに観てよかったと思える作品。何より保身や権威のためなら人を陥れたり、平気で嘘をつく人間社会・組織は、世界・業種にかかわらず存在する話であり、それに巻き込まれ人生をめちゃくちゃにされる普通の家族の話には色々と考えさせられました。リチャードはどこにでもいそうな青年なんですよね。カッコいいヒーローに憧れ、ちょっとした虚栄心から小さな罪を重ねた過去はあるけれど、母親を大切にし、少し愚鈍で変わり者だけど他人に優しくできる好青年。そして母親はそんな息子を愛し、息子のために何かをしたい、助けたいと切実に願う優しい女性。他にも、弁護士のワトソンやFBI捜査官、新聞記者もどこにでもいそうなタイプの人間です。たまたま偶然が重なり、そんな普通の人達が人生を一変されるこの映画はリアリティがあり、心に残る作品の一つになりました。

★★★★☆　偏見はなくならない

面白いという映画ではなかったが、いろいろ考えさせられた。女性記者の「貧乏なデブ」という言葉、そういう人がヒーローでは面白くないという人間の心の奥底にある偏見が、この映画の根底にあるように思った。これがスマートな若者だったら、展開は違ったかも。

★★★☆☆　面白くないわけではないですが…

面白くないわけではないですが、最高に面白かったとは言い難い映画でした。ただ、マスコミのレベルの低さは世界中どこでも同じで、真実であろうがなかろうが数字が取れればOKという現実は昔から続いていると確信しました。この映画を通じて、情報を取捨選択できる能力がいかに必要かを実感しています。

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