デニス・ホッパーが監督を務めたが、権利上の関係でアラン・スミシー名義で公開されたサスペンス
ストーリー:大きな個展を控えた夜、ロサンゼルスで現代アートを手掛けている芸術家のアン(ジョディ・フォスター)は偶然マフィアの殺人現場を目撃した。その場からかろうじて逃げることはできたが、マフィアに追われボーイフレンドのボブ(チャーリー・シーン)が間違えられて殺されてしまう。身の危険を感じたアンは全てを捨てて姿をくらますが、彼女の逃走を知った組織のボス、カレリ(ジョー・ペシ)はプロの殺し屋マイロ(デニス・ホッパー)を雇い入れ彼女を追わせる・・・。
出演:ジョディ・フォスター、チャーリー・シーン、ジョー・ペシ、デニス・ホッパー、ディーン・ストックウェル、ヴィンセント・プライス、フレッド・ウォード、ジョン・タトゥーロ、ジュリー・アダムス、トニー・シリコ
★★★★☆ 本当に火が付いた?
デニス・ホッパーが監督の作品。しかし当時(1989年)製作会社が勝手に編集を変えたことに怒ったホッパーがクレジットを拒否、匿名の「アラン・スミシー」名義となってしまった。アメリカでは上映は見送られたが、日本では1991年「ハートに火をつけて」のタイトルで上映。数年後「ハートに火をつけて」のオリジナル・バージョンとしてデニス・ホッパー自身によって「バックトラック」が出来た。作品の中身の評価に至らないうちに、ゴタゴタやジョディー・フォスターのヌードで有名になってしまった感があるのは残念だが仕方ない。両作品共に殺人事件の目撃者アン(ジョディー・フォスター)と、殺し屋マイロ(デニス・ホッパー)の奇妙な愛の逃避行が描かれていることには間違いない。クライムロード・ムービーというよりラブロマンス。「バックトラック」に比べ、マイロの愛はストレート。マイロの気持ちに迷いが少ない。アンの迷いも少なく見える。そもそもどこから見ても「不可思議な愛」である。予想外の結末も面白い。これは「ロマンス」と言うより「ストックホルム・シンドローム」ではないのかと思うのだが野暮な考えは捨てよう。これが「映画」の面白さ。
作品の詳細
作品名:ハートに火をつけて |
原作名:Catchfire / Backtrack |
監督:アラン・スミシー(デニス・ホッパー) |
脚本:レイチェル・クロンスタット・マン |
公開:アメリカ 1990年4月3日、日本 1991年5月3日 |
上映時間:99分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1000万ドル |
興行収入:500万ドル |
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